「賃貸マンションに住んでるけど、防音室を置いたら追い出される?」 「勝手に置いてもバレない?」
VTuber活動を本格化させるにあたって、避けて通れないのがこの「賃貸の壁」です。 結論から言うと、賃貸でも防音室は置けます。 しかし、手順を間違えると「床が抜ける」「退去時に高額請求」「騒音トラブルで強制退去」という最悪のシナリオも待ち受けています。
この記事では、賃貸住まいのVTuberが安全に、そして誰にも怒られずに防音室を導入するための完全導入マニュアルをお届けします。
賃貸の壁:「家具」なのか「設備」なのか?#
まず、防音室には「家具」扱いになるものと「設備」扱いになるものの2種類があります。ここを間違えるとアウトです。
1. 「家具」扱い(許可が取りやすい)#
- 組み立て式防音室: だんぼっち、ヤマハのセフィーネNS、カワイのナサール(ユニットタイプ)など。
- 特徴: 壁や床に釘を打たず、部屋の中に「ポンと置く」タイプ。
- 判定: 大型冷蔵庫や本棚と同じ「家具」として扱われることが多く、基本的には撤去時に元通りにできれば問題ありません。
2. 「設備」扱い(工事必須・許可必須)#
- 施工型防音室: 業者が入って壁や天井を造作するもの。
- 判定: 建物の構造に手を加えるため、賃貸では基本的にNG。許可が降りることは稀です。
VTuberの皆さんが導入するのは、99%が前者の「組み立て式」だと思います。つまり、「大きな家具」を置くだけなので、即NGとはなりません。
管理会社・大家さんへの「許可取り」攻略法#
「家具なら勝手に置いていいの?」 基本的にはYESですが、トラブルを避けるために管理会社への事前相談を強くおすすめします。特に1.5畳を超えるサイズや、木造アパートの場合は必須です。
伝え方のマジック:なんて言えばいい?#
「VTuberをやるので防音室を置きたいです」と正直に言うのはやめましょう。「毎日騒ぎます」と宣言しているようなもので、警戒されます。
おすすめの伝え方:
「仕事でテレワークが増えまして、オンライン会議の声を漏らさないように、部屋の中にワーキングブース(ヤマハのアビテックスなど)を置きたいと考えています。壁などを傷つけない組み立て式なのですが、設置してもよろしいでしょうか?」
キーワードは「テレワーク」と「ワーキングブース」です。これなら「真面目な仕事の配慮」としてポジティブに受け取られます。
図面を見せるのが一番早い#
口頭だけで説明せず、メーカーのカタログや図面を見せましょう。「床から浮いている構造(防振ゴムがある)」ことを見せれば、建物への振動ダメージがないことをアピールできます。
一番怖いのは「重量」!床が抜けるリスク#
許可よりも物理的に怖いのが「重量」です。 日本の建築基準法では、住宅の床の耐荷重は「1㎡あたり180kg」と定められています。
防音室は重すぎる#
- 0.8畳タイプ:約200kg〜
- 1.5畳タイプ:約300kg〜
- + あなたの体重 + 機材 + 椅子
合計すると、1㎡あたりの荷重制限を簡単に超えてしまいます。 特に木造アパートや軽量鉄骨の場合、長期間置き続けると床がたわみ、最悪の場合は底が抜けるリスクがあります。
対策:荷重分散が必須#
もし導入するなら、防音室の下に大きめのコンパネ(厚みのある板)などを敷いて、重さを広い面積に分散させる「荷重分散」が必須です。 管理会社に相談する際も、「床の保護のために、下に板を敷いて荷重を分散させます」と伝えると安心してもらえます。
許可不要で置ける?「だんぼっち」と軽量ブースの限界#
「許可とか面倒くさい!勝手に置きたい!」 という場合は、軽量タイプの簡易防音室しか選択肢がありません。
だんぼっち(段ボール製)#
- 重量: 約30kg
- 判定: 完全に「軽い家具」。誰の許可もいりません。本棚より軽いです。
- 弱点: 前回紹介した通り、改造しないと暑いし狭いし音も漏れます。「話し声」レベルなら防げますが、「絶叫」は無理です。
許可不要の限界ライン#
重量100kg未満のものが目安です。 OTODASU(オトダス)などのプラスチック系パネルで作られたブースなら、比較的軽量で導入ハードルは低いです。 ただし、軽い=遮音材が薄い=防音性能も低い という物理法則は忘れないでください。
クレームや手続きが面倒なら「防音賃貸」へ引っ越す選択肢#
許可取りも、重量計算も、改造も面倒くさい! そんなVの方への最終解答にして最適解が、「最初から防音されている部屋に住む」ことです。
防音賃貸(ミュージションなど)のメリット#
- 24時間演奏(配信)OK: 文字通り、叫んでも怒られません。
- 許可不要: 最初からそういう物件です。
- グランドピアノも置ける床: 重量の心配もゼロです。
デメリット#
- 家賃が高い: 相場の+1〜3万円〜。
- 数が少ない: 人気すぎて空きがないことも。
もし「今の家賃 + 防音室ローン」が「防音賃貸の家賃」を超えるなら、引っ越しちゃった方が活動は圧倒的に楽になります。
👉 参考記事: 防音賃貸の選び方と審査のコツ(※後日公開予定)
いつかは欲しい「ヤマハ アビテックス」!稼ぎの目安は?#
VTuberなら誰もが憧れる、ヤマハの防音室「アビテックス」。 新品で買うと、0.8畳〜1.5畳で60万円〜150万円ほどかかります。
導入の目安は?#
一つの指標として、「YouTubeの収益だけで家賃を払えるようになったら」検討してみてはいかがでしょうか。 そこまでは「だんぼっち改造」や「クローゼット配信」で頑張って、実績ができたら自分への投資として「城(アビテックス)」を建てる。これも素敵なストーリーです。
ちなみにアビテックスなどのユニット防音室は、中古でも高く売れます。引っ越しが多い賃貸派VTuberにとっては、「資産になる防音室」として実は賢い選択肢でもあります。
もし苦情が来たら?退去・立ち退きリスクへの対応#
万が一、隣人から「うるさい!」とクレームが来たらどうするか。
- まずは謝罪: 開き直るのは最悪手です。
- 対策を伝える: 「すぐに防音室を導入する手続きをしています」「吸音材を増やします」と、具体的な改善策を管理会社に伝えます。
- 時間を変える: 深夜の絶叫は控えるなど、運用でカバーします。
1回のクレームで即強制退去になることは法的にもほぼありません。 誠意ある対応を見せれば、猶予はもらえます。
それでもダメなら……その時は上記の「防音賃貸」への緊急脱出を検討しましょう。
まとめ:賃貸でも諦めず、安全に引きこもろう#
賃貸で防音室を導入する際は、以下のステップを踏めば安全です。
- 「組み立て式」を選ぶ(設備ではなく家具)。
- 管理会社には「テレワーク用」として相談する。
- **床の耐荷重(重量)**を一番気にする。
- 面倒なら防音賃貸へ引っ越す。
住む場所を守りつつ、思いっきり叫べる環境を手に入れてください!
