「迷ったら1.5畳(約一坪)にしておきなさい」
楽器店や防音室メーカーの担当者が、決まり文句のように口にするアドバイスです。 防音室市場において、1.5畳は最も売れている「黄金サイズ」。これ以上狭いと設置できない楽器が増え、これ以上広いと価格と設置場所のハードルが急激に上がります。
この記事では、なぜ1.5畳がこれほどまでに支持されているのか、その理由と選び方のコツを解説します。
1.5畳で「できること」:楽器演奏のほぼすべてを網羅#
1.5畳(約2.7㎡)という広さは、人間一人が楽器を持って長時間活動するのに「必要十分」な空間です。
- アップライトピアノの設置: 1.5畳は、アップライトピアノ本体と、背後の椅子を引くためのスペースを確保できる最小のサイズです。
- 管楽器(サックス・トランペット等): 立って演奏しても壁にベルを当てることなく、さらに譜面台を立てる余裕があります。
- 弦楽器(チェロ・コントラバス等): 大型の弓を使う弦楽器でも、肘をぶつけることなくゆったりと構えられます。
- 二重奏(座奏): バイオリン2人程度なら、少し窮屈ですがアンサンブルも可能です。
1.5畳の「サイズ感」をリアルに想像する#
1.5畳は、「半畳の押し入れ3つ分」 または 「シングルの布団を一枚敷いて、その横に少しスペースがある程度」 です。
- 外寸の注意: 室内が1.5畳でも、壁の厚みがあるため、実際に部屋に置くときは2.5畳〜3畳分のスペースが必要になります。
- 高さ: 多くのモデルで「標準高」と「高天井」がありますが、立って演奏する楽器や、背の高い方は「高天井」を選ばないと圧迫感を感じやすくなります。
ヤマハ vs カワイ:1.5畳の代表モデル比較#
| 項目 | ヤマハ アビテックス (セフィーネNS) | カワイ ナサール (LKSシリーズ) |
|---|---|---|
| 参考価格 | 約120万円〜 | 約100万円〜 |
| 特徴 | 音の響きが明るく、クリア. | 遮音パネルのバリエーションが豊富. |
| 強み | 組立・解体が容易で中古価値も高い. | コスパに優れ、オーダーの自由度が高い. |
まとめ:1.5畳は後悔しないための「投資」#
1畳サイズと比較すると、1.5畳は20万円ほど高くなります。 しかし、実際に使い始めると、その「わずか0.5畳の差」が、練習のモチベーションと身体的な疲れに劇的な違いを生みます。
特にピアノを一生の趣味にするなら、1.5畳は絶対に妥協してはいけないラインと言えるでしょう。

