「100万円なんて無理!もっと安くなんとかしたい!」
そう思うのは当然です。 Amazonなどで検索すると、数万円〜10万円台の「激安防音室(簡易防音室)」がたくさん出てきます。
しかし、安いには安いなりの明確な理由があります。 結論から言うと、「楽器(特にピアノや管楽器)の練習用」として激安製品を買うと、ほぼ100%後悔します。
この記事では、安い防音室の限界と、それでもおすすめできるケースについて解説します。
10万円以下の「簡易防音室」の実力#
「だんぼっち」に代表される、段ボールや軽量パネルで作られた防音室です。
どのくらい静かになる?#
- 効果: 「Dr-15 〜 Dr-20」程度。
- 体感: 隣の部屋で「会話の内容が聞き取れなくなる」くらいです。音自体は聞こえています。
- 楽器: ピアノやサックスの音は、壁1枚挟んでも普通に聞こえます。近隣トラブル対策としては完全に力不足です。
致命的な弱点:暑地獄#
安い防音室の最大の問題は「エアコンが付かない」ことです。 パソコンを入れてゲーム実況をしようものなら、冬でも室内は30度を超えます。 夏場は5分といられません。ドアを開けて扇風機を回すなら、もはや防音室の意味がありません。
それでも「安い防音室」が役立つケース#
「楽器には無理」と言いましたが、以下の用途ならコスパ最強のツールになります。
- テレワーク・Web会議
- 家族に会議内容を聞かれたくない、子供の声が入るのを防ぎたい、という用途なら十分です。
- 夜間の小声通話・ボイスチャット
- 大声で叫ばない、普通の話し声程度のチャットなら、隣の部屋への音漏れをかなり軽減できます。
- レコーディングの「反響防止」
- 防音(外に漏らさない)ではなく、吸音(マイクに部屋の響きを入れない)目的のブースとして使うなら優秀です。

20万円〜50万円の選択肢(中古・OTODASU II等)#
予算を少し上げて、20万〜50万円台になると選択肢が変わります。
1. 簡易防音の上位モデル(OTODASU IIなど)#
- 価格: 20万〜30万円前後
- 特徴: 組み立てが簡単で、見た目もスタイリッシュ。
- 性能: やはりDr-20〜25程度。楽器には厳しいですが、ファンを付けられるモデルもあり、快適性は向上します。
2. ユニット防音室の「激安中古」#
- 価格: 30万〜50万円前後
- 特徴: 15年前〜20年前の古いヤマハ・カワイ製品。
- 性能: 腐っても鯛。古いモデルでも遮音性能はDr-30以上あることが多く、簡易防音室より圧倒的に静かです。
- 注意: 防音ゴムの劣化や、タバコの臭いなどが残っている可能性があるため、現物確認が必須です。
まとめ:大切なのは「ユースケースに合わせる」こと#
防音室選びで失敗しないための鉄則は、安さではなく「あなたの目的」に合わせることです。
- 在宅ワーク・Web会議なら:
- 10万円以下の「簡易防音室」で十分です。話し声を軽減する目的には最適で、コストも抑えられます。
- ゲーム配信・楽器演奏なら:
- 迷わず「ユニット型(Dr-30以上)」を選んでください。簡易防音では音が漏れてしまい、結局買い直すことになります。
予算が厳しい場合は、「中古のユニット防音室」も有力な選択肢です。新品の半額以下で手に入り、性能も十分なケースが多いです。 「本当にそこまでの性能が必要か?」を冷静に見極め、自分にぴったりの一台を選びましょう。
