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【空調設計】静寂を壊さない。1.2畳以下の狭小防音室にエアコン・冷房を「スマートに」導入する方法

·1740 文字·4 分
防音の実用ガイド エアコン 空調設計 狭小防音室 静音 壁掛けエアコン ダクト
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外の音が気になったりマイクの音質とかを気にするようになったので、防音に関する総合的な情報を集めているうちに、このサイトが生まれました。

「本格的な防音室(アビテックス等)を買いたいけれど、予算と部屋の広さの都合で 0.8畳〜1.2畳 しか置けない。でも、メーカーからは『このサイズだとエアコンの壁掛け設置はできません』と言われた……」

これは、マンションの1室に防音ブースを導入しようとする多くの人が直面する、最も絶望的な壁の一つです。 夏場の防音室はエアコン無しでは到底耐えられず、かといってスポットクーラーの爆音の中では、せっかくの静寂な録音環境が台無しになってしまいます。

本記事では、壁に穴を開けてエアコンを直接設置できない「狭小防音室」において、静寂を一切壊さずに冷暖房の恩恵をスマートに受けるための空調設計術 を解説します。

1. なぜ1.2畳以下にはエアコンが付けられないのか?
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防音室メーカーが推奨する「壁掛けエアコンの設置」は、通常 1.5畳〜 の広さが必要です。その理由は以下の通りです。

  • 物理的なスペース(壁の幅)の不足 : エアコン本体だけでなく、配管を通すための穴(スリーブ)と周囲のメンテナンススペースが確保できません。
  • 風が直接当たりすぎる(冷冷え・乾燥) : 1畳以下の空間にルームエアコンの冷風を直接吹き込むと、人が凍えるだけでなく、楽器や機材が異常乾燥・急冷塞結露を起こす危険があります。

2. スマート空調戦略 ①:親部屋のエアコンを「ダクト」で引き込む
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最も現実的で、かつ静音性を完璧に保てるのが 「親部屋(防音室を置いている部屋)のエアコンの風を、ダクトを使って防音室内に分岐させる」 方法です。

全館空調のようなアプローチ
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防音室の中には「熱源(PC、人間)」しか存在せず、「冷媒(コンプレッサー)」は外にあるため、室内にエアコンの駆動音(ブゥーンという重低音や風切り音)が一切響きません。

  • DIYでの実装 : フレキシブルダクト(アルミ蛇腹ホース等)の一端を、親部屋のエアコン吹き出し口に固定(またはカバーを作成して被せる)。もう一端を防音室の換気口の近く(吸気側)に繋ぎます。
  • メリット : 室内に一切のノイズが入りません。歌のレコーディングやASMRの収録に最適な「究極の静音空調」が完成します。
  • デメリット : 親部屋全体を冷やす必要があるため、電気代がやや高くなります。また、ダクトの取り回しが少し不格好になる可能性があります。

3. スマート空調戦略 ②:「ロスナイ」の強制換気力を利用する
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ヤマハのアビテックスなど、「ロスナイ(同時給排型換気扇)」 が標準装備されている防音室であれば、その強力な換気システムを「空調」として利用できます。

  1. 親部屋を徹底的に冷やす(20℃設定など)
  2. ロスナイは「防音室内の空気を外(親部屋)へ出し、外(親部屋)の空気を中へ入れる」役割を果たします。
  3. 親部屋の冷たい空気が、ロスナイによる「強制吸気」によって防音室内にガンガン引き込まれます。

【ポイント】 ロスナイの吸気口付近に、親部屋のエアコンの風が直接(あるいはサーキュレーターを使って)届くように風向きを調整すると、驚くほど効率的に室温が下がります。

1.2畳以下の狭小防音室向け・スマート空調設計図(ダクト方式とロスナイ吸気方式)
図:親部屋のエアコンを利用する2つのスマート空調アプローチ

4. やってはいけない!最悪の「簡易冷房」たち
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狭小ブースで涼を得ようと、以下のアイテムを持ち込むと悲惨な結果を招きます。

  • 冷風扇(水や氷を入れるタイプ) : 湿度を急激に上昇させ、数日で吸音材の奥深くにカビのコロニーを形成します。防音室では絶対に禁止です。
  • ペルチェ式・小型コンプレッサー式除湿冷風機 : 除湿はしてくれますが、背面から強烈な排熱が出るため、室温は逆に上がります。
  • スポットクーラーの直置き : 前述の通り、コンプレッサーの「爆音」により、防音室の最大の価値である「静寂」を完全に破壊します。

まとめ:狭小防音室の空調は「親部屋との連携」で決まる
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  • 1.2畳以下の場合、防音室単体で冷暖房を完結させようとしない。
  • 親部屋のエアコンから「ダクトで冷気を直送」するか、「ロスナイ経由で冷気を引き込む」のが大正解。
  • 湿度を上げる冷風扇は、防音室の機材と建材を破壊するため絶対厳禁。

防音室の小ささを悲観する必要はありません。熱源(エアコン本体)を室外に置ける狭小ブースは、考え方次第では 「世界一ノイズの少ないプライベートスタジオ」 になり得るのです。

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