防音室の換気に「ロスナイ」が選ばれる理由を知っていますか?
「音を漏らさず空気を入れ替える」という相反する要求を満たす、唯一の市販換気扇として、ロスナイは音楽室・配信ブース・スタジオで多数の採用実績があります。
本記事では、ロスナイの仕組みと導入実例を詳しく解説し、DIY設置のポイントまで実践的な情報を提供します。
導入:防音室の換気に"ロスナイ"が選ばれる理由#
防音室の換気において、ロスナイが選ばれる理由は明確です。
「音を漏らさず空気を入れ替える」唯一の市販換気扇#
通常の換気扇は、換気と引き換えに音漏れが発生します。しかし、ロスナイは**「音を漏らさず空気を入れ替える」**ことを実現した、唯一の市販換気扇です。
ロスナイの特徴
- 熱交換式換気:排気と給気を同時に行う
- 低騒音構造:25〜35dB(静音運転時)
- 防音設計:内部ダクトが屈折+吸音材充填
従来の換気扇との違い
- 通常の換気扇:直線排気で音漏れが大きい
- ロスナイ:交差熱交換で音漏れを最小限に
熱交換+低騒音構造で、音楽室・配信ブース・スタジオでも採用例多数#
ロスナイは、音楽室・配信ブース・スタジオなど、音質が重要な環境で多数の採用実績があります。
採用実績
- ヤマハセフィーネNS:標準採用傾向
- カワイナサール:標準採用傾向
- 配信ブース:DIY防音室でも採用増加
- 音楽スタジオ:業務用モデルも採用
選ばれる理由
- 防音性能を維持しながら換気可能
- 熱を逃がさず換気できる
- 低騒音で録音・配信に影響しない
ロスナイとは?——三菱電機の換気空清機の特徴#
ロスナイの基本情報と特徴を解説します。
正式名称:「換気空清機ロスナイ」#
ロスナイの正式名称は「換気空清機ロスナイ」です。三菱電機が開発・製造する換気システムです。
製品名の由来
- Lossnay:Loss(損失)+ Nay(ない)
- 熱損失を最小限に抑える換気システム
製品ラインナップ
- 住宅用ロスナイ 壁掛型(1パイプ取付タイプ):個人向け(単相100V対応)
- 住宅用ロスナイ 天井埋込型:一般住宅向け
- 業務用ロスナイ(大風量・薄形ベーシックシリーズ):スタジオ・音楽室・住宅全体換気向け
特徴:排気と給気を同時に行う熱交換式換気#
ロスナイの最大の特徴は、熱交換式換気です。
仕組み
- 排気と給気を同時に行う
- 熱交換素子で熱を回収
- 外気温に近い温度で給気
メリット
- 熱を逃がさず換気できる
- 夏場・冬場の温度安定
- 省エネ運転が可能
構造#
ロスナイの構造を詳しく解説します。
断熱材入り二重構造ダクト
- 外側:遮音シート
- 内側:吸音材
- 断熱材:熱損失を防止
熱交換素子による省エネ運転
- 排気の熱を給気に伝える
- 熱回収率:70〜80%
- 省エネ効果:冷暖房費の削減
騒音レベル:25〜35dB(静音運転時)
- 通常運転:30〜35dB
- 静音運転:25〜30dB
- 録音・配信に影響しないレベル
種類:壁掛け型/天井埋込型/業務用モデル#
ロスナイには、用途に応じた複数のタイプがあります。
壁掛け型(住宅用ロスナイ 1パイプ取付タイプ)
- 個人向けに最適
- 設置が比較的簡単
- 価格:約1.5万円前後(実勢価格)
天井埋込型(住宅用ロスナイ)
- 見た目がすっきり
- 天井に埋め込む
- 価格:3〜4万円前後(実勢価格)
業務用モデル(大風量・薄形ベーシックシリーズ)
- 大型スタジオ・住宅全体換気向け
- 高い換気能力
- 価格:数十万円〜100万円近く(事業者向け積算価格)
- 注記:一般個人かつ1部屋用途の防音室換気には不向き
防音室での採用が進む理由#
防音室でロスナイが選ばれる理由を詳しく解説します。
通常換気扇との違い(直線排気 vs 交差熱交換)#
通常の換気扇とロスナイの違いを比較します。
通常の換気扇
- 直線排気:音がそのまま外部へ
- 音漏れが大きい
- 防音性能が低下
ロスナイ
- 交差熱交換:排気と給気が交差
- 音漏れが最小限
- 防音性能を維持
効果の違い
- 通常の換気扇:D-20〜30(性能低下)
- ロスナイ:D-30〜40(性能維持)
音漏れ防止構造:内部ダクトが屈折+吸音材充填#
ロスナイの音漏れ防止構造を解説します。
内部ダクトの屈折構造
- 90度以上の屈折を設ける
- 音の経路を変える
- 音漏れを減衰させる
吸音材の充填
- ダクト内に吸音材を配置
- 音のエネルギーを減衰
- グラスウール、ウレタンフォームなど
効果
- 音漏れ:約10〜15dB減衰
- 換気性能:維持される
- 防音性能:D-30〜40を維持
熱を逃がさず換気できる→夏場・冬場の温度安定#
ロスナイの熱交換機能により、熱を逃がさず換気できます。
夏場の効果
- 外気温が高い場合でも、室内の冷気を維持
- エアコンの負荷を軽減
- 温度安定:±2℃以内
冬場の効果
- 外気温が低い場合でも、室内の暖気を維持
- 暖房の負荷を軽減
- 温度安定:±2℃以内
省エネ効果
- 冷暖房費の削減:20〜30%
- 熱回収率:70〜80%
- 年間の電気代削減:数万円
実測:ヤマハ・ナサール等でも標準採用傾向(D-40〜50対応)#
ロスナイは、高級防音室メーカーでも標準採用されています。
ヤマハセフィーネNS
- 標準オプションとして採用
- D-40〜50の防音性能を維持
- 熱交換機能で快適性を向上
カワイナサール
- 標準オプションとして採用
- D-40〜50の防音性能を維持
- 業務用モデルも採用
効果
- 防音性能:D-40〜50を維持
- 換気性能:十分な換気量を確保
- 快適性:温度・湿度の安定
ロスナイ導入の実例#
実際の導入事例を紹介します。
導入事例比較表#
| 用途 | 設置環境 | 効果 | 導入コスト |
|---|---|---|---|
| ピアノ練習室(1.5畳) | ヤマハセフィーネNS | 室温−2℃/音漏れ−10dB | 約5〜6万円 |
| 配信ブース(2畳DIY) | 自作吸音室+ロスナイ壁掛型 | 長時間配信でも息苦しさ解消 | 約3〜4万円 |
| 防音教室(6畳) | 業務用ロスナイ+防音ダクト | 防音性能維持/CO₂安定 | 数十万円規模 |
事例1:ピアノ練習室(1.5畳)#
設置環境
- ヤマハセフィーネNS 1.5畳
- ロスナイ標準タイプ
- 天井埋込型
効果
- 室温:−2℃(夏場)
- 音漏れ:−10dB
- CO₂濃度:1,000ppm以下を維持
導入コスト
- 本体:3〜4万円(天井埋込型の実勢価格)
- 工事費:約2万円
- 合計:約5〜6万円
事例2:配信ブース(2畳DIY)#
設置環境
- 自作吸音室(クローゼット改造)
- 住宅用ロスナイ 壁掛型(1パイプ取付タイプ)
- 壁掛け型
効果
- 長時間配信でも息苦しさ解消
- 音漏れ:−8dB
- 温度・湿度の安定
導入コスト
- 本体:約1.5万円(壁掛型の実勢価格)
- 工事費:約1〜2万円(DIY)
- 合計:約3〜4万円
事例3:防音教室(6畳)#
設置環境
- 業務用防音室
- 業務用ロスナイ
- 防音ダクト併用
効果
- 防音性能維持:D-50
- CO₂濃度:800ppm以下を維持
- 温度・湿度の安定
導入コスト
- 本体:数十万円規模(業務用モデル)
- 工事費:別途必要
- 合計:数十万円〜100万円近く
- 注記:住宅全体換気向けの大風量モデルで、1部屋用途の防音室には過剰スペック
ロスナイの設置・運用のポイント#
ロスナイを効果的に運用するためのポイントを解説します。
設置位置:音源から離れた壁側 or 天井#
ロスナイの設置位置は、音源から離れた位置が重要です。
推奨設置位置
- 音源から1.5m以上離す
- 壁側に設置(天井埋込型も可)
- 給気口と排気口を離す
避けるべき位置
- 音源の近く
- マイクの正面
- 楽器の近く
吸気・排気の経路を直線にしない(屈折ダクトで遮音)#
吸気・排気の経路は、直線にしないことが重要です。
推奨設計
- 90度以上の屈折を設ける
- 複数の屈折を組み合わせる
- 屈折ダクトで遮音
効果
- 直線経路:音漏れが大きい
- 屈折経路:音漏れが−10dB以上減衰
ダクト内部に吸音ウールを追加して防音性能を強化#
ダクト内部に吸音ウールを追加することで、防音性能をさらに強化できます。
追加方法
- ダクト内壁に吸音ウールを貼り付ける
- 厚さ:50mm以上が推奨
- 材料:グラスウール、ウレタンフォーム
効果
- 音漏れ:さらに−5〜10dB減衰
- 換気性能:維持される
- 防音性能:D-35〜45を維持
メンテナンス:フィルター年1〜2回交換、内部清掃で性能維持#
定期的なメンテナンスにより、ロスナイの性能を維持できます。
メンテナンス項目
- フィルター交換:年1〜2回
- 内部清掃:6ヶ月に1回
- 動作確認:月1回
効果
- 換気性能の維持
- 音漏れの防止
- 長寿命化
DIY設置時の注意点#
DIYでロスナイを設置する際の注意点を解説します。
壁貫通には「防音スリーブ」必須(直通穴はNG)#
壁貫通には、防音スリーブが必須です。
防音スリーブの役割
- 壁の穴を完全に塞ぐ
- 音漏れを防止
- 気密性を維持
設置方法
- 壁に穴を開ける
- 防音スリーブを設置
- ロスナイを接続
注意点
- 直通穴はNG(音漏れの原因)
- 防音スリーブは必須
- 隙間を完全に塞ぐ
住宅用ロスナイ 壁掛型は個人DIY向け(単相100V対応)#
住宅用ロスナイ 壁掛型(1パイプ取付タイプ)は、個人DIY向けに設計されています。
特徴
- 単相100V対応
- 設置が比較的簡単
- 価格が手頃(約1.5万円前後)
推奨用途
- 個人の防音室
- DIY防音室
- 小型スタジオ
費用内訳#
ロスナイ導入にかかる費用の内訳です。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 本体(壁掛型) | 約1.5万円前後 |
| 本体(天井埋込型) | 3〜4万円前後 |
| 工事(電源+壁貫通) | 約2〜5万円 |
| 防音材・スリーブ | 約5,000円前後 |
合計目安(個人向け防音室用途)
- 壁掛型+DIY設置:約3〜4万円
- 壁掛型+業者設置:約4〜7万円
- 天井埋込型+DIY設置:約5〜7万円
- 天井埋込型+業者設置:約6〜10万円
注記:上記は住宅用ロスナイ(1部屋用途)の実勢価格です。業務用・大風量モデルは数十万円〜100万円規模となります。
他社製品との比較(参考)#
ロスナイと他社製品を比較します。
換気扇製品比較表#
| 製品 | 構造 | 騒音値 | 熱交換 | 防音性 | 価格帯(個人向け) |
|---|---|---|---|---|---|
| 三菱 ロスナイ | 二重構造+熱交換 | 25〜35dB | ◎ | ◎ | 約1.5〜4万円 |
| パナソニック FYシリーズ | 直線排気型 | 35〜40dB | △ | ○ | 約4〜7万円 |
| 東芝 スマートエコ換気 | 交差換気型 | 30〜40dB | ○ | ○ | 約6〜8万円 |
三菱 ロスナイ#
特徴
- 二重構造+熱交換
- 騒音値:25〜35dB
- 熱交換:◎
- 防音性:◎
メリット
- 防音性能が高い
- 熱交換機能で省エネ
- 低騒音
デメリット
- 価格がやや高い
- 工事が必要
パナソニック FYシリーズ#
特徴
- 直線排気型
- 騒音値:35〜40dB
- 熱交換:△
- 防音性:○
メリット
- 価格が手頃
- 設置が簡単
デメリット
- 防音性能がやや低い
- 音漏れのリスク
東芝 スマートエコ換気#
特徴
- 交差換気型
- 騒音値:30〜40dB
- 熱交換:○
- 防音性:○
メリット
- 熱交換機能あり
- 価格が手頃
デメリット
- 防音性能がやや低い
- ロスナイより性能が劣る
まとめ|“静けさを保つ換気"という新基準#
ロスナイは、防音室の空気の流れを変える代表機器です。
ロスナイは防音室の空気の流れを変える代表機器#
ロスナイの特徴をまとめます。
主な特徴
- 熱交換式換気:熱を逃がさず換気
- 低騒音構造:25〜35dB
- 防音設計:音漏れを最小限に
選ばれる理由
- 防音性能を維持しながら換気可能
- 温度・湿度の安定
- 省エネ効果
騒音を抑え、温度と空気を保つ"熱交換+防音構造"が特徴#
ロスナイの最大の特徴は、熱交換+防音構造です。
熱交換機能
- 排気の熱を給気に伝える
- 熱回収率:70〜80%
- 省エネ効果:20〜30%
防音構造
- 内部ダクトが屈折
- 吸音材を充填
- 音漏れを−10dB以上減衰
自作防音室・ユニット防音室どちらにも対応可能#
ロスナイは、自作防音室・ユニット防音室どちらにも対応可能です。
自作防音室
- 住宅用ロスナイ壁掛型が最適
- DIY設置も可能
- コスト:約3〜4万円(本体1.5万円+工事費)
ユニット防音室
- 住宅用ロスナイ(天井埋込型)または業務用
- メーカーオプションとして採用
- コスト:約5〜10万円(住宅用)または数十万円規模(業務用)
関連記事への導線#
- → 基礎知識:「防音室の換気と空調の仕組みと対策|音漏れを防ぐ設計と実践ガイド」
- → 実用記事:「防音室の選び方チェックリスト|用途別・失敗防止」
- → 製品情報:「三菱電機 ロスナイ公式サイト」
参考情報
- → 個人レビュー:「ロスナイ導入の個人レビューと実践例」
- → 設置動画:「ロスナイの取り付け方法動画」
この記事は2025年の最新情報に基づいて作成されています。製品の仕様や価格は変更される可能性がありますので、実際に購入・設置される際は、三菱電機や専門業者に最新情報をご確認ください。
