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ゲーム実況の防音対策|キーボード音・叫び声を抑える

·4771 文字·10 分
配信・クリエイター向け ゲーム実況 キーボード音 叫び声 防音対策
sasisi344
著者
sasisi344
外の音が気になったりマイクの音質とかを気にするようになったので、防音に関する総合的な情報を集めているうちに、このサイトが生まれました。
目次

ゲーム実況をやっていると、「キーボードやマウスのカチカチ音がうるさい」「ホラゲーで叫んだら苦情が来た」なんて経験、ありませんか?

この記事では、ゲーム実況特有の音の問題と、その対策方法をまとめました。部屋全体の防音から、キーボード音の対策まで、実践的な方法を紹介していきます。

ゲーム実況の「音」問題を整理しよう
#

まず、ゲーム実況でどんな音が問題になるのか整理しましょう。

ゲーム実況の3大ノイズ
#

①声の音(最重要)

  • 実況トーク
  • リアクション
  • 叫び声(ホラゲー、熱狂系)
  • 歌(音ゲー実況など)

②操作音(意外と響く)

  • キーボードのタイピング音
  • マウスのクリック音
  • コントローラーのボタン音
  • マウスパッドとの摩擦音

③機材音(配信に乗りやすい)

  • PCのファン音
  • 冷却ファン
  • ゲーミングチェアのきしみ音
  • 机や床の振動音

これらの音を、それぞれ適切に対策していく必要があります。

ゲームジャンル別の防音レベル
#

ゲームのジャンルによって、必要な防音レベルは変わります。

ジャンル声量必要D値特徴
ホラーゲーム大〜特大D-55〜65突然の叫び声
FPS/バトロワ中〜大D-50〜60熱中すると大声に
格闘ゲーム中〜大D-50〜60連打音も響く
RPG小〜中D-45〜50比較的穏やか
音ゲー小〜大D-45〜55歌う場合は高め
パズル・カード小〜中D-40〜50落ち着いた実況
雑談配信小〜中D-40〜50声のみの対策

あなたがよくプレイするジャンルに合わせて、対策レベルを決めましょう。

部屋全体の防音対策:3つのレベル
#

まずは部屋全体の防音から考えていきます。

レベル1:お手軽対策(予算3〜10万円)
#

向いている人

  • ホラゲーはやらない
  • 深夜配信はしない
  • まずは簡単な対策から試したい

対策アイテム

防音カーテン(5,000〜20,000円)

  • 窓からの音漏れ防止
  • 厚手で重いタイプを選ぶ
  • 床まで届く長さがベスト

防音マット・カーペット(10,000〜30,000円)

  • 椅子の振動を吸収
  • 足音の階下への伝達防止
  • 厚さ10mm以上推奨

吸音パネル(10,000〜30,000円)

  • 壁に貼るタイプ
  • 部屋の反響を抑える
  • 正面と背面に優先配置

ドア隙間テープ(1,000〜3,000円)

  • ドアの隙間を埋める
  • 簡単に貼れる
  • 遮音効果は限定的だが手軽

メリット

  • 低予算で始められる
  • 賃貸でもOK
  • 自分で設置できる
  • 効果を体感しやすい

デメリット

  • 防音効果は限定的
  • 大声には対応しきれない
  • 見た目が気になる場合も

期待できる効果

  • キーボード音:10〜20dB軽減
  • 普通の声:5〜15dB軽減
  • 叫び声:効果薄い

レベル2:本格対策(予算10〜50万円)
#

向いている人

  • 定期的に配信している
  • 時々ホラゲーもやる
  • 夜間配信もしたい

対策方法

簡易防音ブース(6〜30万円)

  • だんぼっち:6〜15万円
  • 海外製ブース:8〜30万円
  • Okudake DESK:12万円

防音カーテン強化版(30,000〜50,000円)

  • 特殊素材の高性能タイプ
  • 遮音等級の高いもの

床・壁の本格防音(50,000〜200,000円)

  • 遮音シート複数枚重ね
  • 防音マット厚手タイプ
  • 専門業者による部分施工

追加設備

  • 吸音パネル全面配置
  • 防音ドア設置
  • 換気扇の防音化

メリット

  • 中程度の声なら安心
  • 簡易ブースなら移動可能
  • 賃貸でも対応できる
  • 段階的に強化できる

デメリット

  • それなりの費用
  • 簡易ブースは暑い
  • 長時間配信は疲れる

期待できる効果

  • キーボード音:20〜30dB軽減
  • 普通の声:15〜25dB軽減
  • 叫び声:10〜20dB軽減

レベル3:完全対策(予算100万円以上)
#

向いている人

  • ゲーム実況が本業
  • ホラゲー実況が中心
  • 24時間いつでも配信したい

対策方法

ユニット型防音室(98〜200万円)

  • ヤマハ セフィーネNS:110万円〜
  • カワイ ナサール:98万円〜
  • 2畳タイプ推奨(ゲーミングデスク入る)

現場施工型防音(200万円〜)

  • 部屋丸ごと防音改修
  • D-60以上も可能
  • 持ち家限定

メリット

  • どんなゲームでも安心
  • 24時間配信可能
  • 高い防音性能
  • 音質も良い

デメリット

  • 高額な初期投資
  • 設置スペース必要
  • 賃貸は要許可
  • 維持費もかかる

期待できる効果

  • キーボード音:30dB以上軽減
  • 普通の声:25〜35dB軽減
  • 叫び声:20〜30dB軽減

キーボード・マウス音の対策
#

ゲーム実況では、意外とキーボード・マウスの音が問題になります。

キーボード音を抑える方法
#

①静音キーボードに変更

メカニカル軸の選択

  • 赤軸:静音性◎、打鍵感△
  • 静音赤軸:静音性◎◎、打鍵感○
  • 銀軸:静音性◎、打鍵感○
  • 青軸・緑軸:避ける(カチカチうるさい)

メンブレン・パンタグラフ

  • より静かな選択肢
  • タイピング感は好み分かれる

価格帯

  • エントリー:5,000〜10,000円
  • ミドル:10,000〜20,000円
  • ハイエンド:20,000円以上

②打ち方を工夫する

静音タイピングのコツ

  • キーを底まで叩かない
  • 指の重みで押す感覚
  • リリース時もゆっくり
  • 手首を浮かせすぎない

慣れるまで時間がかかりますが、意識するだけでも音は減ります。

③防音グッズを使う

キーボード用防音マット(1,000〜3,000円)

  • キーボードの下に敷く
  • 振動を吸収
  • 滑り止め効果も

デスクマット(3,000〜8,000円)

  • 大きめのマット
  • キーボード・マウス両方カバー
  • 高級感も出る

④ソフトウェアで音を消す

OBS・配信ソフトでのフィルター設定

  • ノイズゲート設定
  • ノイズ抑制フィルター
  • 特定周波数カット

これは根本解決ではありませんが、配信に乗る音は大幅に減らせます。

マウス音を抑える方法
#

①静音マウスに変更

おすすめ静音ゲーミングマウス

  • ロジクール G304(静音スイッチ)
  • Razer DeathAdder V2 Pro(静音クリック)
  • 価格:5,000〜15,000円

通常のゲーミングマウスよりクリック音が50〜90%削減されています。

②マウスパッドで振動吸収

柔らかめの布製マウスパッド(2,000〜5,000円)

  • ソフトタイプ
  • 厚さ3mm以上
  • 大型サイズ推奨

デスク全体を覆うサイズ

  • 振動がデスクに伝わるのを防ぐ
  • 作業スペースも快適に

③クリック強度の調整

ゲーミングマウスによっては、クリック強度を調整できるものもあります。ソフトウェアで確認してみましょう。

叫び声・大声対策
#

ホラゲー実況など、叫び声が出るゲームの対策です。

声の音量をコントロールする
#

①マイク設定で入力レベル調整

配信ソフトでの設定

  • 入力ゲインを下げる
  • コンプレッサーを使う
  • リミッターで最大音量制限

これで配信上の音量は抑えられますが、実際の声の大きさは変わらないので、防音対策も必要です。

②声の出し方を工夫

静かに叫ぶテクニック

  • 声を喉から出さず腹から出す
  • 高音より低音を意識
  • 口を大きく開けない
  • 実は「演技」と割り切る

プロの声優さんは、叫びの演技でも実際はそこまで大きな声を出していません。練習すれば身につきます。

③時間帯を考える

どうしても大声が出る場合は:

  • 日中(10時〜18時)に配信する
  • 深夜・早朝は避ける
  • 週末の日中を活用

近隣への配慮として、時間帯の工夫も大切です。

防音室内での工夫
#

防音室を導入している場合でも、さらに工夫できます。

追加の吸音材配置

  • 正面の壁(声が直撃する場所)
  • 天井(上への音の伝達防止)
  • コーナー(低音対策)

防音性能の検証

  • 実際に叫んでみて外で聞いてもらう
  • 騒音計アプリで測定
  • 必要に応じて追加対策

PC・機材のノイズ対策
#

配信に乗る「ノイズ」の対策も重要です。

PCファン音を抑える
#

ゲーミングPCは高性能なため、ファン音が大きくなりがちです。

①PCの配置を工夫

防音室の外に出す

  • 最も効果的
  • HDMIケーブル・USBケーブルで延長
  • 発熱も室内に影響しない

机の下に置く

  • デスクトップの音を遮る
  • ただし吸気に注意

②冷却を最適化

ソフトウェアで管理

  • ファン速度カーブの調整
  • 不要時は低回転に
  • 配信中は静音モード

ハードウェア改善

  • 静音ファンに交換
  • 水冷システム導入
  • ケース内のエアフロー改善

③防音ケースを使う

PC用防音ボックス(10,000〜30,000円)

  • PCを覆う防音ケース
  • 冷却とのバランス注意
  • DIYでも作成可能

その他の機材音対策
#

ゲーミングチェアのきしみ音

  • 定期的に注油
  • ビスの締め直し
  • 静音キャスターに交換

デスクの振動

  • 防振パッドを脚に設置
  • 重量のあるデスクを選ぶ
  • 壁から離して設置

コントローラー

  • ボタンの摩耗チェック
  • 過度な力を入れない
  • 必要に応じて交換

予算別おすすめ対策プラン
#

実際にどう対策を進めるか、予算別にまとめます。

予算5万円:基本対策プラン
#

防音対策(3万円)

  • 防音カーテン:10,000円
  • 防音マット:15,000円
  • 吸音パネル(4枚):5,000円

機材対策(2万円)

  • 静音キーボード:10,000円
  • 静音マウス:5,000円
  • マウスパッド:3,000円
  • 隙間テープ:2,000円

向いている人

  • RPG・パズル系中心
  • 深夜配信しない
  • 集合住宅の日中配信

期待効果

  • キーボード音:かなり軽減
  • 普通の実況:近隣に聞こえにくく
  • 叫び声:効果限定的

予算20万円:中級対策プラン
#

防音対策(15万円)

  • だんぼっち:100,000円
  • 防音カーテン強化:30,000円
  • 吸音パネル追加:20,000円

機材対策(3万円)

  • 高級静音キーボード:15,000円
  • 高級静音マウス:10,000円
  • デスクマット大型:5,000円

環境整備(2万円)

  • 小型除湿器:10,000円
  • サーキュレーター:5,000円
  • 温湿度計:3,000円
  • LED照明:2,000円

向いている人

  • 毎日配信している
  • たまにホラゲーもやる
  • 夜間配信もしたい

期待効果

  • キーボード音:ほぼ消える
  • 普通の実況:十分安心
  • 叫び声:ある程度抑えられる

予算100万円:本格対策プラン
#

防音対策(98万円)

  • ユニット型防音室:980,000円
    • カワイ ナサール 2畳タイプ

機材・環境(10万円)

  • プロ仕様キーボード:30,000円
  • ゲーミングマウス高級機:20,000円
  • 吸音パネル追加:30,000円
  • 照明機材:20,000円

その他(予備費)

  • 設置費用
  • 配線材料
  • 予期せぬ追加費用

向いている人

  • ゲーム実況が本業
  • ホラゲー実況メイン
  • 24時間いつでも配信

期待効果

  • すべての音:大幅に軽減
  • どんなゲームでも安心
  • 深夜でも配信可能

実況スタイル別:最適な対策
#

あなたの実況スタイルに合わせた対策を選びましょう。

ホラゲー実況者
#

優先順位

  1. 部屋全体の防音(D-55以上)
  2. 叫び声対策の練習
  3. 時間帯の工夫

最低予算:20万円〜

  • だんぼっちでは不十分な可能性
  • ユニット型が理想

FPS・バトロワ実況者
#

優先順位

  1. キーボード・マウスの静音化
  2. 熱中時の声量コントロール
  3. 中程度の防音(D-50前後)

最低予算:10万円〜

  • 静音デバイス重視
  • 簡易防音で対応可能

RPG・まったり系実況者
#

優先順位

  1. 基本的な防音
  2. 長時間配信の快適性
  3. 見た目の良さ

最低予算:5万円〜

  • 防音グッズの組み合わせ
  • 見た目も意識した配置

音ゲー実況者
#

優先順位

  1. 歌う場合は高めの防音
  2. リズム音の対策
  3. 音質重視の環境

最低予算:15万円〜

  • 歌枠ありならユニット型推奨
  • マイク・音響環境が重要

まとめ:段階的に対策を進めよう
#

ゲーム実況の防音対策、いかがでしたか?

対策の進め方

STEP1:現状把握

  • どんなゲームをやるか
  • どれくらいの声を出すか
  • 配信時間帯は?
  • 住環境は?

STEP2:優先順位をつける

  1. 声の防音(最優先)
  2. キーボード・マウス音
  3. PC・機材音
  4. 快適性(温度・湿度)

STEP3:予算に合わせて実行

  • まず5万円の基本対策から
  • 効果を見ながら追加
  • 最終的にユニット型を検討

STEP4:検証と改善

  • 実際に配信して確認
  • 家族や近隣の反応チェック
  • 必要に応じて追加対策

段階的な投資がおすすめ

いきなり100万円の防音室を買う必要はありません。まずは:

  1. 静音デバイス(2〜3万円)
  2. 防音グッズ(3〜5万円)
  3. 簡易ブース(10〜20万円)
  4. 本格防音室(100万円〜)

という順番で、段階的に投資していくのが賢い選択です。

最後に大切なこと

防音対策も大事ですが、一番大切なのは「配信を楽しむこと」です。完璧を目指しすぎず、できる範囲から始めて、少しずつ環境を良くしていきましょう。

楽しいゲーム実況ライフを!

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