「自宅に防音室が欲しい。でも、ヤマハのアビテックスだと何十万、いや何百万もする…」
そうやって諦めかけている人の目に止まるのが、**10万円〜20万円台で買える「格安防音室」**です。 「だんぼっち」や「OTODASU」といった製品名を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、ここで一つ残酷な事実をお伝えしなければなりません。 格安防音室は、買ったままの状態では「本格的な防音性能」は期待できません。
「えっ、全然意味ないの?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。 「用途」と「期待値」さえ間違えなければ、コスパ最強の秘密基地になります。
この記事では、2025年最新の格安防音室事情を整理し、あなたの用途に合った「後悔しない選び方」を解説します。
主な比較ラインナップ(20万円以下の選手たち)#
今回比較するのは、以下の4つの選択肢です。
- だんぼっち(神田産業/VIBE):元祖・段ボール防音室。
- OTODASU II(Coolish Music):軽量・工具不要のプラスチック段ボール製。
- ISOVOX 2(ISOVOX):頭だけ入る「歌うためだけ」のブース。
- 完全自作(DIY):ホームセンターで材料を揃えて作る。
性能・スペック比較一覧表#
| 項目 | だんぼっち(通常) | OTODASU II | ISOVOX 2 | 自作(DIY) |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 9〜11万円 | 15.4万円〜 | 約16.5万円 | 5〜20万円 |
| 主な素材 | 強化段ボール | プラスチック段ボール | 特殊吸音パネル | 石膏ボード等 |
| 遮音性能 | 手を加えないと△ | 会話なら◯ | 声・歌なら◎ | 腕次第(◎可能) |
| 組立て | 普通(重い) | 簡単(工具不要) | 簡単 | 地獄の苦しみ |
| 用途 | 改造して配信・歌 | テレワーク・軽い配信 | 本気のボーカル録音 | 楽器・ドラム等 |
各製品の「リアル」な評価・ジャッジ#
1. だんぼっち:最強の「改造ベース」素材#
誰もが知る知名度No.1製品ですが、素のまま使うのはおすすめしません。 段ボール単体では、大声で歌えば隣の部屋にはっきり聞こえます。
「だんぼっち」の真価は、改造のしやすさにあります。 表面が紙なので、ホームセンターで買ってきた「鉛シート(遮音)」や「吸音材」を両面テープで簡単に貼れます。 2〜3万円かけてガチガチに改造すれば、20万円クラスの防音室に化けます。
- おすすめ: DIY好きな人、少しずつ性能を上げていきたい人。
2. OTODASU II:見た目と手軽さが正義#
「だんぼっち」よりもスタイリッシュで、工具不要で組み立てられるのが魅力です。 素材が軽いので遮音性能は控えめ(D-20〜25程度)。大音量の楽器や絶叫系の配信には向きません。
しかし、**「テレワークの話し声を家族に聞かれたくない」「夜中にボソボソ雑談配信をしたい」**という用途にはドンピシャです。 また、専用の吸音材セットなどがオプションで用意されており、以前より性能は向上しています。 さらに詳しいレビュー記事を書きましたので、こちらも参考にしてください。
- おすすめ: テレワーク、普通の話し声レベルの配信、賃貸で重い物を置けない人。
3. ISOVOX 2:ボーカリストの最終兵器#
これは「部屋」ではありません。**「頭だけ入る箱」**です。 しかし、その性能は本物です。-35dBという驚異的な遮音性能を誇り、夜中でも全力で歌えます。
録音スタジオ(ブース)のようなデッドな音響環境が手に入るため、「歌ってみた」や「ナレーション」でプロ級の音質を目指すなら、中途半端な防音室を買うより断然こちらが良いです。
- おすすめ: 歌、ナレーション録音に特化したい人。
4. 完全自作(DIY):ハイリスク・ハイリターン#
「2×4材」と「石膏ボード」と「遮音シート」で作る本格派。 材料費だけで見れば10万円くらいで高性能な部屋が作れますが、労力はとてつもないです。 また、失敗した時の処分にも困ります(産業廃棄物になります)。
- おすすめ: 建築知識がある人、時間と体力がある人。
結論:あなたにおすすめなのは?#
Q1. ゲーム実況・雑談配信をしたい#
→ 「OTODASU II」 または 「だんぼっち(要改造)」 どちらが良いか迷う方は、OTODASUの詳細レビュー記事もチェックしてみてください。 → 【2026年最新】OTODASUの実力レビュー 普通の話し声や、少し大きな笑い声程度なら、これらで隣人トラブルを防げます。
Q2. 本気で「歌ってみた」を録りたい#
→ 「ISOVOX 2」 中途半端な部屋で録るより、ISOVOXの方が音質も防音性も上です。暑いのだけ我慢してください。
Q3. サックスやギターを練習したい#
→ 格安防音室では諦めてください。 この価格帯の製品では、楽器の振動や音圧を止められません。「YAMAHA アビテックス」をローンで買うか、レンタルスタジオに行きましょう。
まとめ#
「安さ」には理由があります。 しかし、自分の用途(消したい音の大きさ)とマッチすれば、これほどお得な買い物はありません。 過度な期待はせず、「マナー向上」のツールとして賢く使いましょう。

