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防音賃貸のメリット・デメリットを徹底解説

·2646 文字·6 分
防音賃貸 メリット デメリット 比較検討 選び方
sasisi344
著者
sasisi344
外の音が気になったりマイクの音質とかを気にするようになったので、防音に関する総合的な情報を集めているうちに、このサイトが生まれました。
目次

楽器演奏や配信活動をしたいけど、音が気になって思いっきりできない…そんな悩みを抱えている方におすすめなのが「防音賃貸」です。

今回は、防音賃貸のメリット・デメリットを徹底解説していきます。実際に住むとどうなのか、費用面はどうなのか、リアルな情報をお届けしますね。

防音賃貸とは?普通の賃貸との違い
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防音賃貸は、建物自体に高度な防音設備が組み込まれている賃貸物件のことです。

普通の「楽器可」物件とは全く別物で、専用の防音室が各部屋に備え付けられていたり、建物全体が防音構造になっていたりします。

主な特徴
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  • 高い防音性能:D-50~D-80レベルの本格的な防音性能
  • 24時間演奏可能:時間を気にせず音楽活動ができる
  • 専門設備:防音ドア、二重窓、防振床など特殊な構造
  • 音楽愛好家コミュニティ:同じ趣味を持つ住人が多い

防音賃貸の6つのメリット
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1. 時間を気にせず演奏・配信ができる
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これが最大のメリットです。

一般的な賃貸だと「夜8時まで」とか「お昼の2時間だけ」みたいな制限がありますよね。でも防音賃貸なら、深夜でも早朝でも気にせず活動できます。

  • 仕事から帰った夜10時からでもピアノ練習OK
  • 配信の収録を深夜に行える
  • ドラムやサックスなど大音量の楽器も演奏可能

2. 近隣トラブルの心配が激減
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防音賃貸に住む人は、みんな「音を出す人」です。

だから、普通の賃貸で起こりがちな「うるさい!」というクレームがほとんどありません。むしろお互いに理解し合える環境なんですよね。

3. 高額な防音室の購入が不要
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ユニット型の防音室を買うと、安くても80万円、高いものだと400万円以上かかります。

でも防音賃貸なら、最初から防音設備が整っているので、この初期費用が不要です。敷金・礼金だけで住み始められるのは大きなメリットですね。

費用比較

  • 一般賃貸+防音室購入:初年度350~600万円
  • 防音賃貸:初年度200~300万円
  • 差額:150~300万円もお得!

4. 移転や引っ越しが簡単
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防音室を購入すると、引っ越しの時が大変です。

解体費用10~30万円、運搬費用5~15万円、再組立費用15~40万円…合計で新品の20~40%くらいかかっちゃいます。

防音賃貸なら普通の引っ越しと同じ。次の物件を探して移るだけです。

5. 同じ趣味の仲間と出会える
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防音賃貸には音楽系の学生やプロミュージシャン、配信者など、同じような活動をしている人が集まります。

廊下で楽器ケースを持った人とすれ違ったり、エレベーターで音楽の話になったり。自然とコミュニティができるんですよね。

6. 設備メンテナンスが不要
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防音設備の管理やメンテナンスは、全部大家さんや管理会社がやってくれます。

自分で防音室を買った場合は、フィルター掃除、空調メンテ、防音材の劣化チェックなど、全部自己責任。これが結構面倒なんです。

防音賃貸の5つのデメリット
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良いことばかりじゃなく、デメリットもしっかり見ていきましょう。

1. 家賃が高い(最大のデメリット)
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正直、これが一番のネックです。

防音賃貸の家賃は、同じエリアの一般賃貸と比べて10~50%高くなります。

エリア別の価格差

  • 東京都心:一般15万円→防音22万円(+7万円)
  • 東京近郊:一般12万円→防音16万円(+4万円)
  • 大阪市内:一般10万円→防音14万円(+4万円)
  • 福岡市内:一般8万円→防音11万円(+3万円)

音楽系の学生にとって、この差額はかなりキツイですよね…。

2. 物件数が圧倒的に少ない
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全国で防音賃貸はたった287件しかありません(2025年データ)。

しかもその約8割が関東エリアに集中しているので、地方だとそもそも選択肢がないことも。

地域別物件数

  • 関東エリア:226件(78.7%)
  • 関西エリア:26件(9.1%)
  • 九州・沖縄:20件(7.0%)
  • その他:15件(5.2%)

人気物件は常に満室で、待機者が6,000人以上いるケースもあります。

3. 入居までの待ち時間が長い
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物件が少ないので、空きが出るまで待つことになります。

人気エリアだと6~12ヶ月待ちも珍しくありません。音大に合格して「4月から住みたい!」と思っても、すぐには無理なことが多いんです。

4. 立地が限定される
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防音賃貸は「音楽大学の近く」や「音楽関係者の多いエリア」に集中しています。

職場や学校から遠くても、防音賃貸があるエリアを選ばざるを得ないことも。通勤・通学時間が長くなる可能性がありますね。

5. 部屋の広さや間取りの制約
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防音設備を組み込むため、同じ家賃の一般賃貸と比べると、居住スペースが狭くなりがちです。

また、間取りのバリエーションも少なめ。「こういう間取りが良い」という希望を叶えるのが難しいこともあります。

こんな人に防音賃貸はおすすめ
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メリット・デメリットを踏まえて、防音賃貸が向いている人をまとめました。

おすすめできる人
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  • 音大生・音楽専門学校生:毎日の練習が必須
  • プロの音楽家・講師:安定した収入があり、練習環境が重要
  • VTuber・配信者:収益化できていて、配信が本業または副業
  • 短期~中期滞在者:1~7年程度の居住予定
  • 都心エリアに住みたい人:物件が多い東京・大阪エリア希望

あまりおすすめできない人
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  • 予算が厳しい学生:家賃の高さが大きな負担に
  • 地方在住希望者:そもそも物件がない可能性
  • 8年以上長期居住予定:トータルコストで一般賃貸+防音室の方が安い
  • すぐに入居したい人:待ち時間が長い
  • 広い部屋が必要な人:居住スペースが制約される

防音賃貸と一般賃貸+防音室、どっちがお得?
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居住期間によって、どちらがお得かが変わってきます。

居住期間別のおすすめ
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居住期間おすすめ理由総コスト差
1~5年防音賃貸初期費用が圧倒的に安い-150万円
6~7年どちらでも総コストがほぼ同じ±0万円
8年以上一般賃貸+防音室長期では投資回収できる+100万円

音大生や専門学校生の場合、在学期間は2~4年なので、防音賃貸の方が圧倒的にお得です。

まとめ:自分の状況に合わせて選ぼう
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防音賃貸は、時間を気にせず音楽活動ができる最高の環境です。

でも、家賃の高さや物件の少なさといったデメリットもあります。

選ぶ時のポイント

  • 居住予定期間を明確にする(5年以内なら防音賃貸が有利)
  • 予算を現実的に考える(家賃+生活費で無理がないか)
  • 物件の空き状況を早めにチェック(人気物件は争奪戦)
  • 立地と活動拠点のバランスを考える(通勤・通学時間も重要)

自分の状況に合わせて、最適な選択をしてくださいね。音楽活動を思いっきり楽しめる環境が見つかりますように!

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