「隣の音がうるさいから測りたい」 「防音室の効果をスマホで確認したい」
そんな時、まずは無料アプリを試しますよね。でも、その数字は本当に信用できるのでしょうか?
結論から言います。
- 目安を知りたいだけなら:無料スマホアプリで十分です。
- 警察や裁判、管理会社に提出するなら:アプリは証拠として使えません(計量法適合機が必要です)。
この記事では、アプリの精度と限界、そして「じゃあ何を使えばいいの?」という疑問に即答します。
1. 無料スマホアプリの精度と限界#
精度:あくまで「目安」レベル(誤差±5dB〜)#
スマホのマイクは「通話(人の声)」に特化しているため、極端に低い音や高い音を拾えません。 また、機種やカバーの有無で数値がコロコロ変わります。プロ用の騒音計と比較すると、±5dB以上の誤差が出ることが一般的です。
おすすめアプリ#
それでも「目安」としては優秀です。まずはこれらを試してください。
- iOS(iPhone):Sonic Tools SVM
- 定番アプリ。シンプルで見やすい。
- Android:Sound Meter
- 評価が高く、グラフ表示が可能。
アプリの致命的な弱点:「校正」ができない#
プロの騒音計は、測定前に「校正(キャリブレーション)」という調整を行いますが、スマホアプリにはそれができません。 つまり、**「今表示されている60dBが、本当に60dBなのか誰も証明できない」**のです。これが証拠能力がない理由です。
2. Amazonの格安騒音計(3,000円〜)#
サンワサプライや中国製などの、数千円で買えるデジタル騒音計です。
アプリよりはマシだが「目安」なのは同じ#
- メリット:専用マイクなので、スマホよりは音をフラットに拾える。
- デメリット:日本の「計量法」に適合していないものがほとんど。
「アプリよりは信頼できそう」という心理的安心感はありますが、法的な証拠能力はありません。 ただ、防音室を作る前と後でどれくらい変わったかという比較測定には最適でコスパが良いです。
3. 本気の苦情対策なら「計量法適合機」#
もしあなたが、「騒音主を訴えたい」「管理会社に動いてほしい」と本気で考えているなら、これしかありません。 日本の計量法(JIS C 1509)に適合した、検定付きの騒音計です。
- 代表メーカー:リオン(RION)、小野測器
- 価格:安くても数万円〜数十万円
買う必要はない。「レンタル」か「役所」へ#
「証拠が必要なら数万円の出費も仕方ない…」と諦めるのは、まだ早いです。 実は、**高額なプロ用機材をわざわざ買わずに使う『ベストな方法』**が2つあります。
役所で借りる:多くの自治体(環境課など)で、高性能な騒音計を無料で貸し出しています。まずは市役所に「騒音で悩んでいる」と相談してみましょう。
Check! ウェブで「○○市(お住まいの地域) 騒音計 貸出」と検索してみてください。 (例:横浜市の騒音計貸出ページ)
レンタル業者を使う:測定器レンタル会社から、数千円〜数万円で借りられます。
まとめ:目的別のおすすめツール#
| 目的 | おすすめツール | 費用 |
|---|---|---|
| なんとなく知りたい | スマホ無料アプリ | 0円 |
| 防音DIYの効果確認 | Amazon格安騒音計 | 約3,000円 |
| 近隣トラブルの証拠 | 自治体の無料貸出 | 0円 |
まずは無料アプリで現状を把握し、深刻な場合は役所に相談してプロ用機材を借りる。これが一番賢いルートです。
- 次のステップ:防音性能(D値)の正しい測定方法【実践編】 ※道具を手に入れたら、実際に測ってみましょう。
