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防音室のサイズ選び|1畳・1.5畳・2畳の最適解

·5638 文字·12 分
防音室 サイズ選び 1畳 1.5畳 2畳
sasisi344
著者
sasisi344
外の音が気になったりマイクの音質とかを気にするようになったので、防音に関する総合的な情報を集めているうちに、このサイトが生まれました。
目次

防音室を買おうと思ったとき、一番悩むのがサイズ選びじゃないでしょうか。

「1.5畳で足りるかな?」「2畳は大きすぎる?」「1畳じゃ狭すぎる?」

この記事では、実際の使用感をふまえて、各サイズの最適解を解説します。

サイズ別スペック比較表
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まずは主要サイズの基本スペックを一覧で比較してみましょう。

基本スペック比較
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サイズ室内寸法外寸(実際の必要スペース)価格帯適した用途おすすめ度
0.8畳約80×80cm約1.2畳6〜30万円配信・通話★★★☆☆
1畳約90×180cm約1.8〜2畳80〜120万円弦楽器・配信★★★☆☆
1.5畳約120×180cm約2.5〜3畳98〜130万円ピアノ・管楽器★★★★★
2畳約180×180cm約3.5〜4畳130〜180万円ピアノ・声楽★★★★☆
2.5畳約150×240cm約4〜5畳180〜220万円管楽器・声楽★★★☆☆
3畳以上カスタム5畳以上250万円〜グランドピアノ・ドラム★★☆☆☆

重量・設置条件比較
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サイズ重量床耐荷重搬入難易度組立時間
0.8畳約80〜120kg問題なし★☆☆☆☆1〜2時間
1畳約400〜500kg要確認★★☆☆☆2〜3時間
1.5畳約500〜700kg要確認★★★☆☆3〜4時間
2畳約700〜1,000kg要補強検討★★★★☆4〜5時間
2.5畳約900〜1,200kg補強推奨★★★★★5〜6時間
3畳以上1,000kg以上補強必須★★★★★1日〜

0.8畳:超コンパクト型
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代表製品
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メーカー製品名価格遮音性能特徴
ヤマハだんぼっち6〜15万円簡易配信者に大人気
東京防音Okudake DESK12万円D-30程度デスクと一体型

こんな人に最適
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  • 配信者・YouTuber・VTuber

    • マイク収録がメイン
    • 長時間座って作業
    • とにかく安く防音したい
  • テレワーカー

    • Web会議用
    • 集中作業スペース
    • 家族の生活音をカット

メリット
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  • 圧倒的な低価格:10万円前後で購入可能
  • 設置が超簡単:1〜2時間で組み立て完了
  • 省スペース:ワンルームでも設置できる
  • 移動が楽:引っ越し時も持っていける

デメリット
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  • 楽器演奏は厳しい:本格的な防音性能はない
  • 狭い:立ち上がったり動き回るのは無理
  • 圧迫感:閉所が苦手な人はキツイ
  • 換気が悪い:夏場は暑い

実際の使用感
#

「配信には十分。でも楽器は無理だね」

だんぼっちは配信者界隈では定番アイテムです。声の反響が抑えられて、マイク音質が格段に良くなります。

ただし、あくまで「簡易防音」なので、楽器演奏や大声を出す用途には向きません。

1畳:コンパクト型
#

代表製品
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メーカー製品名価格遮音性能適した楽器
ヤマハセフィーネNS 1畳80〜120万円Dr-40バイオリン、フルート
カワイナサール 1畳75〜110万円Dr-40弦楽器、小型管楽器

こんな人に最適
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  • 弦楽器奏者

    • バイオリン
    • ビオラ
    • マンドリン
  • 小型管楽器

    • フルート
    • クラリネット(小音量)
    • リコーダー
  • 一人暮らしで部屋が狭い

    • 6畳ワンルーム
    • 最低限の防音が欲しい
    • 予算を抑えたい

メリット
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  • 省スペース:6畳部屋でも設置可能
  • 比較的安い:1.5畳より20万円ほど安い
  • 本格的な防音性能:Dr-40で近隣配慮OK
  • 設置が比較的楽:搬入・組立がまだ容易

デメリット
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  • ピアノは厳しい:椅子を引くスペースがギリギリ
  • 圧迫感がある:楽譜立てを置くと窮屈
  • 楽器ケースが置けない:室内に収納スペースなし
  • 立って演奏が窮屈:管楽器は姿勢が制限される

実際の使用感
#

「バイオリンならギリOK。でもピアノは無理」

1畳サイズは本当に最低限の広さです。座って演奏する弦楽器なら問題ありませんが、ピアノは椅子を引くだけで精一杯。

立って演奏する管楽器も、体を動かす余裕がほとんどありません。

1.5畳:最もバランスが良い【おすすめ】
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代表製品
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メーカー製品名価格遮音性能適した楽器
ヤマハセフィーネNS 1.5畳110万円〜Dr-40ピアノ、弦楽器、管楽器
カワイナサール 1.5畳98万円〜Dr-40ピアノ、弦楽器、管楽器
ナガワSOUND ROOM小型80〜120万円D-45〜50業務用途にも

こんな人に最適
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  • ピアノ演奏者

    • アップライトピアノ
    • 電子ピアノ
    • 毎日練習したい
  • 管楽器(小〜中型)

    • フルート
    • クラリネット
    • サックス(アルト)
  • 弦楽器全般

    • バイオリン
    • ビオラ
    • チェロ
  • バランス重視派

    • 価格と広さの良いとこ取り
    • 迷ったらコレ

メリット
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  • 万能サイズ:ほとんどの楽器に対応
  • コスパ最強:価格と性能のバランス◎
  • 圧迫感が少ない:適度な余裕がある
  • 人気No.1:売れ筋で実績豊富
  • 中古も豊富:需要が多いので中古も探しやすい

デメリット
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  • グランドピアノは無理:アップライト限定
  • トランペットは狭い:大型管楽器は厳しい
  • 複数人は無理:二重奏は難しい
  • 部屋の3畳は占有:外寸で約3畳必要

実際の使用感
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「ピアノも弦も管も、だいたいイケる万能サイズ」

防音室選びで迷ったら、まず1.5畳を検討すべきです。

ピアノ椅子を引いても余裕があり、管楽器も立って演奏できます。楽譜や楽器ケースを置くスペースも確保できて、実用性が高いです。

価格も100万円前後と、頑張れば手が届く範囲。コスパで選ぶならカワイのナサール(98万円〜)が最強です。

2畳:ゆったり快適型
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代表製品
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メーカー製品名価格遮音性能適した楽器
ヤマハセフィーネNS 2畳130万円〜Dr-40ピアノ、管楽器、声楽
カワイナサール 2畳120万円〜Dr-40ピアノ、管楽器、声楽
ヤマハアビテックスAMC150万円〜Dr-40〜45プロ仕様

こんな人に最適
#

  • ピアノをゆったり弾きたい
    • 大きく動く曲を弾く
    • 楽譜を広げたい
    • 長時間練習する
  • 管楽器(大型)
    • トランペット
    • トロンボーン
    • サックス(テナー・バリトン)
  • 声楽・歌
    • 発声練習
    • オペラ・合唱
    • 体を動かす
  • 複数楽器を置きたい
    • ギター+アンプ
    • キーボード複数台
    • DTM機材が多い

メリット
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  • ゆとりの広さ:動き回っても余裕
  • 圧迫感ゼロ:閉塞感がほとんどない
  • 収納も確保:楽器ケース・楽譜棚を置ける
  • 長時間快適:疲れにくい
  • 複数楽器OK:楽器を複数設置可能

デメリット
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  • 価格が高い:1.5畳より30万円高い
  • 設置スペース大:外寸で4畳必要
  • 重い:床補強を検討すべき
  • 搬入が大変:解体搬入になる場合も
  • オーバースペックも:用途によっては広すぎ

実際の使用感
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「快適すぎてもう1.5畳には戻れない」

2畳の最大のメリットは「ストレスフリー」です。

1.5畳だと「ちょっと狭いかな」と感じる瞬間がありますが、2畳なら余裕。楽譜を広げたり、楽器ケースを開けたまま置いたり、自由度が高いです。

ただし、価格差が30万円あるので、予算とスペースに余裕があるならという感じですね。

2.5畳〜3畳:プレミアム型
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代表製品
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メーカー製品名価格遮音性能適した用途
ヤマハセフィーネNS 2.5畳180万円〜Dr-40声楽、大型管楽器
ヤマハアビテックス AFE200〜350万円Dr-40〜50カスタム仕様
ヤマハアビテックス大型300〜500万円D-50〜60グランドピアノ

こんな人に最適
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  • グランドピアノ

    • 本格的なクラシックピアノ
    • 音楽大学の学生
    • プロピアニスト
  • 音楽教室を開きたい

    • 先生と生徒で使用
    • レッスン室として
    • 複数人での合奏
  • 本格的な声楽

    • オペラ歌手
    • 合唱団員
    • 音大声楽科
  • プロ・セミプロ

    • 録音・配信が仕事
    • 最高の音響環境が必要
    • 予算に余裕がある

メリット
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  • 最高の快適性:広々とした空間
  • プロ仕様:音響環境も調整可能
  • 複数人対応:レッスンや合奏も
  • グランドピアノOK:大型楽器も設置可能
  • ステータス:所有満足度が高い

デメリット
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  • 価格が非常に高い:200万円以上
  • 巨大スペース必要:5畳以上占有
  • 搬入困難:クレーン作業が必要な場合も
  • 床補強必須:重量が1トン超え
  • 賃貸では無理:持ち家前提

実際の使用感
#

「音楽を生業にするならこのクラス」

このサイズは完全にプロ・セミプロ向けです。

音楽教室を開いたり、グランドピアノを置いたり、本格的に音楽で食べていく人の選択肢。趣味レベルならオーバースペックですね。

サイズ選びの決定版チャート
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予算別おすすめサイズ
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予算おすすめサイズ理由主な用途
10万円前後0.8畳配信・通話専用なら十分配信、テレワーク
〜100万円1畳 or 1.5畳弦楽器なら1畳、ピアノなら無理して1.5畳弦楽器、小型管楽器
100〜150万円1.5畳最もバランスが良い。迷ったらコレピアノ、管楽器全般
150〜200万円2畳ゆとり重視。長時間快適に使えるピアノ、声楽、大型管楽器
200万円以上2.5畳〜プロ仕様。仕事で使うレベルグランドピアノ、音楽教室

楽器別おすすめサイズ
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楽器最小サイズ推奨サイズ理想サイズ理由
バイオリン1畳1.5畳2畳座って演奏するので省スペース
チェロ1.5畳1.5畳2畳楽器が大きいので最低1.5畳
フルート1畳1.5畳2畳立奏なら1.5畳は欲しい
クラリネット1畳1.5畳2畳楽器の組立スペース考慮
サックス1.5畳2畳2.5畳大音量なので広めが快適
トランペット1.5畳2畳2.5畳大きく動くので広さ必須
アップライトピアノ1.5畳1.5畳2畳1.5畳でギリギリOK
グランドピアノ3畳3畳〜カスタム小型でも3畳は必要
ドラム--カスタムユニット型では厳しい
ギター+アンプ1.5畳2畳2畳機材が多いので広めが良い
DTM制作1畳1.5畳2畳機材量による
歌・声楽1.5畳2畳2.5畳体を動かすので広さ重要

部屋の広さ別おすすめサイズ
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設置する部屋おすすめサイズ残りスペース生活への影響
6畳ワンルーム0.8〜1畳4〜5畳かなり圧迫される
8畳ワンルーム1〜1.5畳5〜6畳やや圧迫感あり
10畳1K1.5〜2畳6〜7畳生活に支障なし
12畳リビング2〜2.5畳8〜9畳余裕あり
15畳以上2.5畳〜10畳以上快適

用途別おすすめサイズ
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用途おすすめサイズ重視ポイント予算目安
配信・実況0.8畳コスパ、設置簡単10万円
テレワーク0.8〜1畳集中環境、省スペース10〜80万円
趣味の楽器練習1.5畳バランス、コスパ100万円
本格的な楽器練習2畳快適性、長時間使用130〜180万円
音楽教室2.5畳〜複数人対応200万円〜
プロ演奏家3畳〜最高の環境300万円〜
録音・配信業1.5〜2.5畳音質、機材設置100〜250万円

よくある失敗パターン
#

実際に防音室を買った人の失敗例から学びましょう。

失敗1:「安いから」と1畳を選んだ
#

ケース

  • ピアノ練習用に1畳を購入
  • 20万円の価格差をケチった

結果

  • 椅子を引くのが窮屈
  • 楽譜を広げられない
  • 結局1.5畳に買い替え

教訓 ピアノは最低1.5畳。価格差20万円は大きいけど、後悔する方が損です。

失敗2:「広い方がいい」と2畳を選んだ
#

ケース

  • 弦楽器用に2畳を購入
  • 余裕を持たせたかった

結果

  • 部屋が狭くなりすぎた
  • 冷暖房の効きが悪い
  • 1.5畳で十分だった

教訓 広ければいいってもんじゃない。用途に合ったサイズを選ぶのが正解。

失敗3:外寸を考えずに購入
#

ケース

  • カタログで「2畳」を確認
  • 部屋の3畳スペースに設置計画

結果

  • 実際は外寸で4畳必要
  • 搬入できず返品・キャンセル料発生

教訓 必ず「外寸」を確認。室内寸法より1〜2畳大きいのが普通です。

失敗4:換気・空調を考えなかった
#

ケース

  • 1.5畳の防音室を購入
  • エアコンなしで使用

結果

  • 夏場は40℃超え
  • 30分で汗だく、使えない
  • 後付けでエアコン工事(追加30万円)

教訓 換気・空調は必須。購入時に一緒に検討すべきです。

賃貸での設置注意点
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賃貸物件に防音室を設置する場合の注意事項です。

必ず確認すべきこと
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確認項目確認方法失敗例
設置許可大家・管理会社に書面で確認無断設置で契約違反
床の耐荷重築年数・構造を確認床が沈んで賠償請求
搬入経路ドア幅・廊下・エレベーター測定搬入不可で返品費用発生
原状回復退去時の条件を明文化撤去費用50万円請求された
騒音基準契約書の楽器演奏条項確認防音室でも苦情がきた

賃貸向けおすすめサイズ
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  • ワンルーム・1K:0.8〜1畳まで
  • 1LDK・2DK:1〜1.5畳まで
  • 2LDK以上:1.5〜2畳まで

賃貸では「引っ越す可能性」を考えて、あまり大きすぎないサイズがおすすめです。

購入前の最終チェックリスト
#

契約する前に、このチェックリストを確認しましょう。

設置環境チェック
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  • 外寸で設置スペースが確保できる
  • 搬入経路(玄関・廊下・エレベーター)がクリア
  • 床の耐荷重が十分(木造2階は要注意)
  • 電源コンセントが近くにある
  • 換気・空調設備を設置できる
  • 賃貸の場合、大家の許可を書面で取得

用途・サイズチェック
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  • 演奏する楽器に必要なサイズを満たしている
  • 楽譜・楽器ケースを置くスペースがある
  • 立って演奏する場合、動けるスペースがある
  • 長時間いても圧迫感がない
  • 将来的に他の楽器を置く可能性を考慮

予算・契約チェック
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  • 本体価格だけでなく、設置費用も確認
  • 換気・空調設備の追加費用を計算
  • 搬入費用・組立費用を確認
  • 保証内容・期間を確認
  • 中古・レンタルとも比較検討した

まとめ:サイズ選びの結論
#

最後に、サイズ選びの結論をまとめます。

【迷ったらコレ】1.5畳が正解
#

防音室選びで迷ったら、1.5畳を選べば間違いありません。

理由

  • ピアノ・管楽器・弦楽器すべてに対応
  • 価格も100万円前後でギリ手が届く
  • 圧迫感と余裕のバランスが良い
  • 売れ筋No.1で実績が豊富
  • 中古市場も活発で売りやすい

予算で選ぶなら
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  • 10万円:だんぼっち(配信・通話専用)
  • 100万円:カワイ ナサール 1.5畳(コスパ最強)
  • 150万円:ヤマハ セフィーネNS 2畳(ゆったり快適)
  • 200万円以上:プロ仕様(仕事で使うなら)

楽器で選ぶなら
#

  • 弦楽器:1畳でもOK、1.5畳が理想
  • ピアノ:1.5畳必須、2畳あれば快適
  • 管楽器(小型):1.5畳で十分
  • 管楽器(大型):2畳推奨
  • 声楽・歌:2畳以上
  • グランドピアノ:3畳以上

最終アドバイス
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防音室は高い買い物なので、ショールームで実物を見るのが必須です。カタログの数字だけじゃわからない「体感の広さ」「圧迫感」を、必ず自分の体で確認してください。

1.5畳と2畳で迷ったら、両方入ってみて「この差に30万円払う価値があるか?」を考えましょう。理想のサイズを見つけて、思いっきり音楽を楽しんでください!

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