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防音室おすすめ比較|メーカー別の特徴と違い

·4239 文字·9 分
防音室 おすすめ メーカー比較 特徴 違い
sasisi344
著者
sasisi344
外の音が気になったりマイクの音質とかを気にするようになったので、防音に関する総合的な情報を集めているうちに、このサイトが生まれました。
目次

防音室を検討しているけど、メーカーがいろいろあって選べない…そんな方に向けて、主要メーカーの特徴と違いをまとめました。

各社それぞれに強みがあるので、自分の用途や予算に合ったものを見つけましょう。

防音室の主要メーカー3社を比較
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日本の防音室市場で高いシェアを持つのが、ヤマハ、カワイ、大和ハウスの3社です。それぞれ特色があるので、まずは基本情報から見ていきましょう。

ヤマハ(アビテックス)
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市場シェア:約50%(国内No.1)

ヤマハは防音室市場で圧倒的なシェアを誇るメーカーです。1967年から防音室事業をスタートさせた老舗で、50年以上の実績があります。

強み

  • 業界最大手の信頼性とブランド力
  • 豊富な製品ラインナップ
  • 全国的な販売・サポート網
  • 楽器メーカーならではの音響知見

弱み

  • 価格が比較的高め
  • 納期が長くなることも

こんな人におすすめ

  • 安心できる大手ブランドを選びたい
  • 長く使う前提でしっかりしたものが欲しい
  • 全国どこでもサポートを受けられる体制が良い

カワイ(ナサール)
#

市場シェア:約30%

カワイはヤマハに次ぐ第2位のシェアを持つメーカーです。同じく楽器メーカーとしての知見を活かした防音室を展開しています。

強み

  • ヤマハより価格が安い(約10万円程度)
  • コストパフォーマンスが高い
  • 楽器店ネットワークでの販売網
  • 独自の防音技術

弱み

  • ヤマハほど知名度が高くない
  • 製品ラインナップがやや少なめ

こんな人におすすめ

  • コスパ重視で選びたい
  • ヤマハと同等品質を少し安く買いたい
  • カワイのピアノを使っている

大和ハウス(音の自由区)
#

市場シェア:約5%

大和ハウスは住宅メーカーとして防音室を展開。1973年から研究を続けており、住宅一体型の防音室に強みがあります。

強み

  • 住宅建築時の一体設計
  • 注文住宅との親和性が高い
  • ハウスメーカーの施工品質
  • 住宅全体の設計に組み込める

弱み

  • 後付け設置には不向き
  • 価格が高め
  • 新築・リフォーム時のみ選択肢

こんな人におすすめ

  • 新築やリフォームを計画中
  • 家全体の設計に組み込みたい
  • 大和ハウスで家を建てる予定

製品スペック比較表
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各メーカーの代表的な製品を一覧で比較できるようにまとめました。

エントリーモデル(1.5畳クラス)
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メーカー製品名サイズ遮音性能価格特徴
ヤマハセフィーネNS 1.5畳1.5畳Dr-40110万円〜スタンダードな人気モデル
カワイナサール 1.5畳1.5畳Dr-4098万円〜コスパ最強。ヤマハより約10万円安い
大和ハウス音の自由区カスタム70dBA住宅組込新築時限定。住宅と一体化

スタンダードモデル(2〜2.5畳クラス)
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メーカー製品名サイズ遮音性能価格特徴
ヤマハセフィーネNS 2畳2畳Dr-40130万円〜ピアノ演奏に最適
ヤマハセフィーネNS 2.5畳2.5畳Dr-40180万円〜管楽器・声楽向け広めサイズ
カワイナサール 2畳2畳Dr-40120万円〜広めの空間でコスパ良好

プレミアムモデル
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メーカー製品名サイズ遮音性能価格特徴
ヤマハアビテックス AFEカスタムDr-40〜50200〜350万円カスタム対応。特殊用途向け
ヤマハアビテックス大型3畳以上D-50〜60300〜500万円グランドピアノ対応
大和ハウス音の自由区+カスタム70dBA応相談住宅設計段階で組み込み

エントリー簡易型
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メーカー製品名サイズ遮音性能価格特徴
ヤマハだんぼっち0.8畳程度簡易6〜15万円配信・通話用の超小型ブース
東京防音Okudake DESKデスク型D-30程度12万円デスクと一体化。テレワーク向け

遮音性能の違いを理解しよう
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防音室を選ぶとき、一番重要なのが「遮音性能」です。これを理解しないと、買った後に「思ったより音が漏れる…」なんてことに。

Dr値とD値の違い
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  • Dr値:ユニット型防音室の性能表示(日本独自規格)
  • D値:建築物の遮音性能表示(JIS規格)

ざっくり言うと、Dr-40 ≒ D-45〜50程度と考えてOKです。

性能別の用途目安
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性能外への音漏れ適した用途
Dr-30〜35小さく聞こえる歌声、アコースティックギター、配信
Dr-40かすかに聞こえるピアノ、管楽器、弦楽器
Dr-45〜50ほとんど聞こえない金管楽器、大音量演奏
D-60以上完全に遮断ドラム、バンド練習、録音スタジオ

マンションで使う場合は最低でもDr-40以上、ドラムならD-60以上が必須です。

価格帯別の選び方
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予算に応じて、どんな選択肢があるかまとめました。

〜50万円:簡易型・エントリー
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選択肢

  • だんぼっち(6〜15万円)
  • Okudake DESK(12万円)
  • 海外製簡易ブース(8〜30万円)

向いている用途

  • 配信・通話
  • テレワーク
  • 軽い楽器練習

本格的な楽器演奏には不向きですが、配信やテレワークならこの価格帯で十分です。

50〜150万円:スタンダード
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選択肢

  • カワイ ナサール 1.5畳(98万円〜)
  • ヤマハ セフィーネNS 1.5畳(110万円〜)
  • ヤマハ セフィーネNS 2畳(130万円〜)

向いている用途

  • ピアノ練習
  • 弦楽器
  • 管楽器(小型)
  • ボーカル練習

このゾーンが一番売れ筋です。コスパで選ぶならカワイ、安心感ならヤマハですね。

150〜300万円:プレミアム
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選択肢

  • ヤマハ セフィーネNS 2.5畳(180万円〜)
  • ヤマハ アビテックス AFE(200〜350万円)

向いている用途

  • 管楽器(大型)
  • 本格的な声楽練習
  • 音楽教室
  • 複数人での演奏

広めの空間が必要な用途向けです。音楽教室を開きたい人にもおすすめ。

300万円以上:プロ仕様
#

選択肢

  • アビテックス大型(300〜500万円)
  • 現場施工型(400〜2,000万円)

向いている用途

  • グランドピアノ
  • ドラム
  • 録音スタジオ
  • 放送局

プロや本格的な用途向け。ドラムやグランドピアノを置くならこのクラスが必要です。

楽器別のおすすめメーカー
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自分が演奏する楽器に合わせて選ぶのも重要です。

ピアノ
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アップライトピアノ

  • おすすめ:カワイ ナサール 2畳(120万円〜)
  • 理由:コスパ良好でピアノに特化した設計

グランドピアノ

  • おすすめ:ヤマハ アビテックス大型(300万円〜)
  • 理由:天井高・床荷重に対応した設計

管楽器
#

フルート・クラリネット

  • おすすめ:ヤマハ セフィーネNS 1.5畳(110万円〜)
  • 理由:コンパクトで十分な遮音性能

トランペット・サックス

  • おすすめ:ヤマハ セフィーネNS 2.5畳(180万円〜)
  • 理由:大音量に対応した広めの空間

弦楽器
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バイオリン・チェロ

  • おすすめ:カワイ ナサール 1.5畳(98万円〜)
  • 理由:音響バランスが良くコスパ優秀

ドラム
#

おすすめ:現場施工型(400〜800万円)

  • 理由:ユニット型では対応困難。振動・低周波対策が必須

ドラムの場合、ユニット型防音室では厳しいです。専門業者による現場施工をおすすめします。

配信・録音
#

YouTuber・VTuber

  • おすすめ:だんぼっち(6〜15万円)
  • 理由:コンパクトで十分な防音性。コスパ最強

音楽制作・DTM

  • おすすめ:ヤマハ セフィーネNS 1.5畳(110万円〜)
  • 理由:静寂性と音響バランスが重要

購入前にチェックすべきポイント
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スペック表だけじゃ分からない、実際に買う前に確認すべきことをまとめました。

設置スペースの確認
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防音室の「外寸」が実際に必要なスペースです。カタログの「室内寸法」より大きいので注意。

例:2畳防音室の場合

  • 室内:約2畳
  • 外寸:約3〜4畳分
  • さらに周囲10〜20cm必要

設置予定の部屋で、外寸がちゃんと収まるか必ず確認しましょう。

搬入経路の確認
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意外と盲点なのが搬入経路です。

チェック項目

  • 玄関ドアの幅
  • 廊下の幅
  • エレベーターのサイズ
  • 階段の幅(2階以上の場合)
  • 曲がり角の広さ

大型の防音室は解体搬入になることも。事前に業者と確認が必須です。

床の耐荷重
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防音室はかなり重いです。

重量の目安

  • 1.5畳:約500〜700kg
  • 2畳:約700〜1,000kg
  • 3畳以上:1,000kg以上

木造2階や古いマンションの場合、補強工事が必要になることもあります。

換気・空調設備
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防音室は密閉空間なので、換気が超重要です。

必須の設備

  • 換気扇(防音室専用)
  • エアコン(または外部エアコンとのダクト接続)
  • 温湿度計

夏場は40℃超えることもあるので、空調なしはマジで危険です。

賃貸の場合
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賃貸物件に設置する場合は、必ず大家さん・管理会社の許可を取りましょう。

確認すべきこと

  • 設置の可否
  • 原状回復の範囲
  • 撤去費用の負担
  • 床の保護方法

無断設置は契約違反になるので注意です。

メーカー直営vs販売店での購入
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防音室を買う方法は大きく2つあります。

メーカー直営(公式サイト・ショールーム)
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メリット

  • 最新の製品情報
  • 専門スタッフの対応
  • メーカー保証が確実
  • ショールームで実物確認

デメリット

  • 値引きが少ない
  • 複数メーカー比較が面倒

販売店(楽器店・工務店など)
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メリット

  • 値引き交渉の余地
  • 複数メーカー比較が簡単
  • 地域密着のサポート
  • 施工業者の紹介も

デメリット

  • 専門知識にばらつき
  • 在庫がない場合も

個人的には、最初はショールームで実物を見て、購入は販売店で値引き交渉がおすすめです。

中古・レンタルという選択肢
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新品だけじゃなく、中古やレンタルも選択肢としてアリです。

中古防音室
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価格の目安

  • 新品の40〜70%程度
  • 使用状況・年数で変動

メリット

  • 初期費用を大幅に抑えられる
  • すぐに使える場合も

デメリット

  • 性能保証が限定的
  • 解体・再組立で損傷リスク
  • 新居での設置条件要確認

ヤフオクやメルカリでも出品されてますが、搬入・設置費用が別途かかるので注意です。

レンタル
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価格の目安

  • 月額2〜5万円程度
  • 最低契約期間あり

向いているケース

  • 短期間だけ使いたい
  • まず試してから購入検討
  • 初期費用を抑えたい

向いていないケース

  • 5年以上使う予定
  • カスタマイズしたい

長期で使うなら買った方がお得です。損益分岐点は大体2〜3年くらいですね。

まとめ:自分に合った防音室を選ぼう
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最後に、メーカー選びのポイントをまとめます。

ブランド重視・安心感重視ならヤマハ

  • 業界No.1の信頼性
  • 充実したサポート体制
  • 豊富な製品ラインナップ

コスパ重視・予算を抑えたいならカワイ

  • ヤマハより約10万円安い
  • 性能はほぼ同等
  • 楽器店での購入がお得

新築・リフォームを計画中なら大和ハウス

  • 住宅設計と一体化
  • 後付けより自然な仕上がり
  • ハウスメーカーの施工品質

配信・テレワーク用の手軽さ重視ならだんぼっち

  • 超低価格(6〜15万円)
  • コンパクトで設置簡単
  • 配信者に大人気

防音室は高い買い物なので、ショールームで実物を見て、じっくり検討するのがおすすめです。各メーカーのショールームは予約制が多いので、事前に連絡してから行きましょう。

理想の防音環境を手に入れて、思いっきり音楽や配信を楽しんでください!

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