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防音室の換気・空調対策|暑さ・湿度問題を解決

·8102 文字·17 分
防音室 換気 空調 湿度対策 暑さ対策
sasisi344
著者
sasisi344
外の音が気になったりマイクの音質とかを気にするようになったので、防音に関する総合的な情報を集めているうちに、このサイトが生まれました。
目次

防音室を買って一番後悔するのが「暑すぎて使えない」「湿気がひどい」という環境問題です。密閉空間だから当然なんですが、対策しないと夏場は地獄、梅雨は楽器にカビが生えます。

この記事では、防音室の換気・空調問題を完全に解決する方法を解説します。

防音室の環境問題 基本データ
#

まずは、対策なしの防音室がどれだけヤバいか知っておきましょう。

無対策時の室内環境
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季節室内温度室内湿度快適温度との差危険度
真夏(外気35℃)40-45℃70-80%+15-20℃★★★★★
夏(外気30℃)35-40℃65-75%+10-15℃★★★★☆
梅雨(外気25℃)28-32℃80-90%+3-7℃★★★★☆
春秋(外気20℃)24-28℃60-70%+2-6℃★★★☆☆
冬(外気10℃)18-22℃40-50%+8-12℃★★☆☆☆

快適環境の目安
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項目快適範囲楽器保管最適人体快適備考
温度(夏)24-26℃20-25℃25-28℃エアコン必須
温度(冬)20-22℃20-25℃18-22℃暖房推奨
湿度50-60%40-60%40-70%除湿・加湿で調整
換気回数1時間に1回以上--CO2濃度管理

環境悪化による被害
#

問題原因被害内容対策費用
熱中症高温多湿命に関わる緊急搬送
楽器の変形高温修理不可能な場合も10-50万円
楽器のカビ高湿度音質劣化、修理必要3-10万円
弦の錆び高湿度頻繁な交換必要年数万円増
木材の収縮乾燥ひび割れ、音質劣化修理困難
電子機器故障高温多湿短絡、故障機器交換

換気設備の種類と比較
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防音室の換気方法は大きく4つあります。それぞれ比較してみましょう。

換気方法の比較表
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方法費用防音性効果工事おすすめ度
防音室専用換気扇5-15万円★★★★★★★★★★必要★★★★★
窓用換気扇3-8万円★★★☆☆★★★★☆簡単★★★★☆
ダクト式換気10-30万円★★★★★★★★★★大規模★★★☆☆
ドア開閉換気0円★☆☆☆☆★★☆☆☆なし★☆☆☆☆

方法1:防音室専用換気扇【最もおすすめ】
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仕様・性能
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項目内容備考
価格5-15万円本体+工事費込み
防音性能遮音D-35〜45防音室と同等
風量100-200㎥/h1.5畳で十分
騒音25-35dB静音設計
工事期間半日-1日壁に穴あけ

メリット
#

  • 防音性能を維持:防音構造の換気扇
  • 換気効果が高い:強制換気で確実
  • 常時運転可能:自動運転設定OK
  • メーカー保証:専用品で安心

デメリット
#

  • 工事が必要:壁に穴あけ
  • 費用がやや高い:10万円前後
  • 位置の制約:外壁側に限定

こんな人におすすめ
#

  • 本格的に長期間使う予定
  • 予算に余裕がある(10万円程度)
  • 持ち家または工事許可が取れる
  • 最も効果的な解決策を求める

方法2:窓用換気扇
#

仕様・性能
#

項目内容備考
価格3-8万円DIY可能なら3万円
防音性能遮音D-20〜30やや低下
風量80-150㎥/h小型防音室向け
騒音30-40dBやや音が大きい
工事期間数時間窓枠に取付

メリット
#

  • 工事が簡単:既存窓を利用
  • 費用が安い:5万円前後
  • 賃貸でも可能:原状回復しやすい
  • DIY可能:自分で設置できる

デメリット
#

  • 防音性がやや低下:窓部分から音漏れ
  • 窓が使えなくなる:採光・眺望が制限
  • 設置位置限定:窓がある面のみ
  • 外観が目立つ:マンションでは注意

こんな人におすすめ
#

  • コストを抑えたい
  • 賃貸で大規模工事NG
  • 防音室に窓がある
  • DIYが得意

方法3:ダクト式換気(外部エアコン連動)
#

仕様・性能
#

項目内容備考
価格10-30万円エアコン込みなら安い
防音性能遮音D-40〜50高性能
風量エアコン連動十分な換気
騒音25-35dB静音
工事期間1-2日本格的工事

メリット
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  • 冷暖房と同時解決:エアコン活用
  • 高い防音性能:専用ダクト使用
  • 省スペース:室内機不要
  • プロ仕様:スタジオ等で採用

デメリット
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  • 費用が高額:20万円以上
  • 工事が大規模:壁・天井の加工
  • 設置位置制約:エアコン位置次第
  • 賃貸では困難:原状回復難しい

こんな人におすすめ
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  • 予算に余裕がある(20万円以上)
  • 持ち家で本格的な設備希望
  • 外部にエアコン設置スペースあり
  • プロ・セミプロ使用

方法4:ドア開閉による自然換気
#

仕様・性能
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項目内容備考
価格0円追加費用なし
防音性能開放時0音漏れまくり
換気効果★★☆☆☆不十分
手間毎回開閉必要面倒

メリット
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  • 費用ゼロ:何も買わなくていい
  • すぐできる:今すぐ実行可能

デメリット
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  • 防音効果ゼロ:開けたら音漏れる
  • 換気効果低い:空気の流れが悪い
  • 不便:いちいち開閉が面倒
  • 温湿度管理不可:外気に左右される

こんな人におすすめ
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  • 予算が全くない
  • 一時的な使用のみ
  • 音漏れを気にしなくていい環境
  • とりあえずの応急処置

空調設備の種類と比較
#

換気だけでは温度は下がりません。空調設備も必須です。

空調方法の比較表
#

方法費用冷房効果防音性工事おすすめ度
小型エアコン室内設置8-15万円★★★★★★★★★☆要工事★★★★★
ポータブルエアコン5-10万円★★★☆☆★★★☆☆簡単★★★☆☆
外部エアコンダクト接続15-30万円★★★★★★★★★★大規模★★★☆☆
冷風機・扇風機1-5万円★★☆☆☆★★★★★なし★★☆☆☆

方法1:小型エアコン室内設置【最もおすすめ】
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仕様・選定基準
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防音室サイズ推奨能力畳数表記価格帯電気代/月
1畳2.2kW6畳用8-12万円2,000-3,000円
1.5畳2.5kW6-8畳用10-15万円2,500-3,500円
2畳2.8kW8-10畳用12-18万円3,000-4,000円
2.5畳以上3.6kW以上10-12畳用15-25万円3,500-5,000円

注意点 防音室は密閉空間なので、通常の部屋より1-2ランク上の能力が必要です。

設置方法と費用
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工事内容費用所要時間業者
標準工事3-5万円3-4時間エアコン業者
配管穴あけ1-2万円1時間上記に含む
電気工事2-5万円2-3時間電気工事士
防音処理2-4万円1-2時間防音専門業者
合計8-16万円半日-1日-

メリット
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  • 確実に冷える:最も効果が高い
  • 湿度も管理:除湿機能で快適
  • 冬も使える:暖房機能で通年対応
  • 省エネ:最新機種は電気代安い

デメリット
#

  • 工事が必要:壁に穴あけ
  • 初期費用高い:本体+工事で15万円〜
  • 室内機が邪魔:スペースを取る
  • 賃貸では困難:原状回復の問題

設置時の注意点
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配管穴の防音処理が重要

  • 穴から音漏れする
  • 防音パテ・シーリング必須
  • 専門業者に依頼推奨

ドレン排水の処理

  • 結露水の排水先確保
  • 屋外排水が理想
  • 室内タンク式は定期的な捨て作業必要

方法2:ポータブルエアコン
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仕様・性能
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項目内容備考
価格5-10万円工事費不要
冷房能力1.5-2.5kWやや弱い
排気方法ダクトを窓から出す防音性やや低下
騒音45-55dBやや大きい
移動可能キャスター付き

メリット
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  • 工事不要:買ってすぐ使える
  • 賃貸OK:原状回復不要
  • 移動可能:他の部屋でも使える
  • 初期費用が安い:本体のみ

デメリット
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  • 冷却効果が弱い:小型防音室のみ対応
  • 騒音が大きい:演奏の邪魔になる
  • 排気ダクトから音漏れ:防音性低下
  • 電気代が高い:効率悪い

こんな人におすすめ
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  • 賃貸で工事NG
  • 小型防音室(1畳まで)
  • 予算を抑えたい
  • 試しに使ってみたい

方法3:外部エアコンダクト接続
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仕様・性能
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項目内容備考
価格15-30万円エアコン+工事費
冷房能力通常エアコンと同等高性能
防音性D-40〜50最高レベル
省スペース室内機不要広く使える

メリット
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  • 防音性能が高い:音漏れ最小
  • 室内スッキリ:室内機がない
  • 高性能:通常エアコンと同等
  • プロ仕様:スタジオ品質

デメリット
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  • 費用が高額:25万円前後
  • 工事が大規模:ダクト工事必要
  • 設置制約:外壁・配置の制約
  • 賃貸では不可:原状回復困難

こんな人におすすめ
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  • 持ち家で本格的な設備希望
  • 予算に余裕がある(25万円以上)
  • プロ・セミプロ使用
  • 最高の環境を求める

方法4:冷風機・扇風機
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仕様・性能
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項目内容備考
価格1-5万円手軽
冷却効果ほぼなし気休め程度
防音性影響なし設備追加なし
騒音30-50dB製品による

メリット
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  • 安い:数千円〜数万円
  • すぐ使える:コンセントに挿すだけ
  • 工事不要:誰でも設置可能

デメリット
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  • 冷えない:温度は下がらない
  • 湿度上がる:冷風機は加湿効果も
  • 焼け石に水:根本的解決にならない

結論
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夏場の防音室には不十分。応急処置レベル。

湿度管理の方法
#

温度だけでなく、湿度管理も超重要です。特に楽器保管には必須。

湿度別の影響
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湿度影響対策緊急度
80%以上カビ発生、楽器変形除湿器必須★★★★★
70-80%弦の錆び、不快除湿器推奨★★★★☆
60-70%やや高めエアコン除湿★★★☆☆
50-60%最適範囲維持する-
40-50%やや低め加湿検討★★☆☆☆
40%以下乾燥、木材ひび割れ加湿器必須★★★★☆

除湿方法の比較
#

方法費用除湿能力電気代おすすめ度
エアコン除湿0円(設備あれば)★★★★☆安い★★★★★
コンプレッサー式除湿器2-4万円★★★★★★★★★★
デシカント式除湿器2-3万円★★★☆☆高い★★★☆☆
吸湿剤数百円★☆☆☆☆なし★☆☆☆☆

おすすめ除湿器スペック
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防音室サイズ除湿能力価格帯タンク容量連続運転
1畳5-6L/日2-3万円2-3L4-6時間
1.5畳6-8L/日3-4万円3-4L6-8時間
2畳8-10L/日4-5万円4-5L8-10時間

加湿方法(冬季)
#

方法費用効果メンテナンスおすすめ度
気化式加湿器1-2万円★★★★☆週1回清掃★★★★★
超音波式加湿器0.5-1.5万円★★★☆☆毎日清掃★★★☆☆
濡れタオル0円★☆☆☆☆毎日交換★★☆☆☆
楽器用湿度調整剤数千円★★☆☆☆楽器ケース内★★★★☆

季節別の環境管理
#

季節ごとに最適な対策が変わります。

春(3-5月)
#

項目目標値主な対策費用目安/月
温度20-25℃換気中心、暖房少々1,000-2,000円
湿度50-60%除湿器(梅雨前)500-1,000円
換気1時間1回換気扇500円

注意点

  • 花粉対策:換気扇にフィルター
  • 黄砂対策:外気取り入れ注意
  • 楽器調律:温度変化による影響

夏(6-8月)【最重要シーズン】
#

項目目標値主な対策費用目安/月
温度24-26℃エアコン必須3,000-5,000円
湿度50-60%エアコン除湿+除湿器1,500-2,500円
換気常時換気扇24時間運転1,000円

重要ポイント

  • 利用前換気:5分間の事前換気
  • 定期休憩:1時間毎に5分休憩
  • 利用後換気:10分間の完全換気
  • 水分補給:熱中症予防必須

夏場の1日の電気代試算

  • エアコン4時間運転:150円
  • 除湿器6時間運転:50円
  • 換気扇24時間運転:30円
  • 合計:約230円/日 × 30日 = 約7,000円/月

秋(9-11月)
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項目目標値主な対策費用目安/月
温度20-24℃換気中心、暖房少々1,000-2,000円
湿度50-60%自然のまま、微調整500円
換気1時間1回換気扇500円

注意点

  • 台風時:換気口からの雨水侵入注意
  • 季節の変わり目:温度変化大
  • 徹底清掃:夏の汚れをリセット

冬(12-2月)
#

項目目標値主な対策費用目安/月
温度20-22℃暖房(エアコン・暖房器具)2,000-4,000円
湿度40-50%加湿器必須500-1,000円
換気1-2時間1回短時間換気500円

重要ポイント

  • 加湿必須:乾燥で楽器ダメージ
  • 静電気対策:加湿+静電気防止グッズ
  • 暖房バランス:過度な暖房は乾燥招く
  • 楽器保護:湿度調整剤をケースに

環境モニタリングの重要性
#

「なんとなく」ではなく、数値で管理することが大切です。

必須の測定機器
#

機器価格機能おすすめ度
温湿度計(デジタル)1,000-3,000円温度・湿度表示★★★★★
温湿度計(記録式)5,000-15,000円データ記録・グラフ化★★★★☆
CO2濃度計10,000-30,000円換気タイミング判断★★★☆☆
騒音計5,000-20,000円防音性能確認★★☆☆☆

温湿度計の選び方
#

タイプ特徴価格おすすめ用途
アナログ式電池不要、安い1,000円〜最低限の確認
デジタル式見やすい、正確2,000円〜日常管理
記録式データ蓄積5,000円〜本格管理
スマート連動アプリで管理5,000円〜ハイテク志向

環境管理の記録方法
#

簡易記録(おすすめ)

  • スマホカメラで温湿度計を撮影
  • 日付ごとにフォルダ分け
  • 異常時すぐ気付ける

本格記録

  • Excel等で数値記録
  • グラフ化して傾向分析
  • 季節ごとの比較

環境対策の費用まとめ
#

最後に、環境対策にかかる費用を総まとめします。

初期費用(設備導入)
#

設備最低限推奨理想
換気設備5万円(窓用換気扇)10万円(専用換気扇)15万円(ダクト式)
空調設備5万円(ポータブル)12万円(小型エアコン)25万円(外部ダクト)
除湿器0円(エアコン除湿)3万円(コンプレッサー式)5万円(高性能)
加湿器0円(濡れタオル)1.5万円(気化式)3万円(ハイブリッド)
温湿度計1,000円2,000円5,000円
合計10.1万円26.7万円48.5万円

ランニングコスト(月額)
#

項目春秋年間合計
電気代(エアコン)1,000円4,000円3,000円24,000円
電気代(除湿器)500円1,500円0円6,000円
電気代(加湿器)0円0円500円1,500円
電気代(換気扇)500円1,000円500円7,000円
消耗品(フィルター等)500円1,000円500円7,000円
月額合計2,500円7,500円4,500円45,500円

年間コスト試算

  • 初期投資(推奨プラン):約27万円
  • ランニングコスト:約4.5万円/年
  • 5年間の総コスト:約50万円

よくある失敗と対策
#

実際にあった失敗事例から学びましょう。

失敗事例1:換気設備なしで夏場に使用
#

ケース

  • 1.5畳防音室を購入
  • 換気設備をケチって設置せず
  • 夏場に30分使用で室温45℃

結果

  • 熱中症で救急搬送
  • 1週間入院
  • 医療費10万円

教訓 換気設備は命に関わる。絶対にケチってはいけない。

失敗事例2:エアコンなしで我慢
#

ケース

  • 「扇風機で我慢できる」と判断
  • 真夏に毎日2時間使用
  • 3日目にダウン

結果

  • 軽度の熱中症
  • 以後夏場は使用不可
  • 後付けでエアコン工事(15万円)

教訓 最初からエアコン設置が結局は安い。後付けは高くつく。

失敗事例3:湿度管理を怠った
#

ケース

  • ピアノ用防音室に除湿器なし
  • 梅雨〜夏場に湿度80%超え
  • 3ヶ月後、ピアノにカビ発見

結果

  • ピアノ内部クリーニング:8万円
  • 音質劣化(完全復旧せず)
  • 除湿器購入:3万円

教訓 楽器がある場合、湿度管理は絶対必須。ケチると修理代が高額。

失敗事例4:換気せずに長時間使用
#

ケース

  • 配信で4時間連続使用
  • 換気扇なし、換気もせず
  • 頭痛・吐き気・集中力低下

結果

  • CO2濃度上昇による体調不良
  • 仕事に支障(配信中断)
  • 翌日まで体調回復せず

教訓 定期的な換気は必須。1時間に1回は換気すべき。

失敗事例5:冬場の乾燥を放置
#

ケース

  • バイオリン用防音室
  • 冬場に加湿せず湿度30%
  • 3ヶ月使用後、バイオリンにひび

結果

  • 修理不可能な損傷
  • バイオリン買い替え:50万円

教訓 木製楽器は乾燥で致命的ダメージ。冬場の加湿は絶対必須。

環境対策のDIYアイデア
#

予算を抑えつつ改善できるDIY対策もあります。

換気改善DIY
#

方法費用効果難易度
ドアの下に隙間を作る0円★★☆☆☆★☆☆☆☆
USB扇風機で強制換気2,000円★★☆☆☆★☆☆☆☆
窓に換気口追加(DIY)5,000円★★★☆☆★★★☆☆
サーキュレーター設置3,000円★★★☆☆★☆☆☆☆

温度対策DIY
#

方法費用効果難易度
遮熱シート貼り付け3,000円★★☆☆☆★★☆☆☆
断熱材追加(天井・壁)10,000円★★★☆☆★★★★☆
冷却ジェルシート1,000円★☆☆☆☆★☆☆☆☆
保冷剤を置く500円★☆☆☆☆★☆☆☆☆

湿度対策DIY
#

方法費用効果難易度
吸湿剤を大量設置2,000円★★☆☆☆★☆☆☆☆
炭を置く3,000円★★☆☆☆★☆☆☆☆
濡れタオルを干す(冬)0円★★☆☆☆★☆☆☆☆
植物を置く(調湿効果)3,000円★☆☆☆☆★☆☆☆☆

DIYの限界 これらはあくまで「応急処置」レベル。本格的な使用には、きちんとした設備投資が必要です。

環境対策チェックリスト
#

購入前・設置前に必ず確認すべき項目です。

購入前チェック
#

  • 換気設備の種類を決定(専用換気扇 or 窓用 or ダクト式)
  • 空調設備の種類を決定(エアコン or ポータブル or 冷風機)
  • 除湿器の必要性確認(楽器保管なら必須)
  • 加湿器の必要性確認(木製楽器なら必須)
  • 温湿度計の準備
  • 設備費用を予算に組み込み(本体+20-30万円)
  • 電気工事の可否確認(賃貸の場合)
  • ランニングコストの試算(月5,000円程度)

設置時チェック
#

  • 換気扇の取付位置最適化(対角線上に給気口・排気口)
  • エアコンの配管穴を防音処理(防音パテ・シーリング)
  • ドレン排水の処理方法確認
  • 電源容量の確認(ブレーカー容量)
  • 温湿度計の設置(目線の高さ、壁際避ける)
  • 初回運転テスト(各設備の動作確認)
  • 環境測定(温度・湿度の初期値記録)

使用開始後チェック
#

  • 毎回の換気習慣化(使用前5分、使用後10分)
  • 温湿度の記録開始(スマホ撮影でOK)
  • 異常値の早期発見(温度30℃超、湿度70%超は警戒)
  • 定期メンテナンス計画(週次・月次・年次)
  • フィルター清掃(月1回)
  • 楽器の状態確認(湿度変化の影響チェック)

季節別トラブルシューティング
#

季節ごとに起きやすい問題と解決策です。

夏のトラブル
#

症状原因対策緊急度
暑すぎて使えないエアコン能力不足上位機種に交換★★★★★
湿度が下がらない除湿能力不足除湿器追加★★★★☆
換気しても暑い外気温が高すぎるエアコン必須★★★★★
結露がひどい温度差大断熱材追加★★★☆☆

梅雨のトラブル
#

症状原因対策緊急度
湿度80%超え除湿不足除湿器強化★★★★★
カビ臭いカビ発生防カビ処理+除湿★★★★☆
楽器が湿気る湿度管理不足ケース内に調湿剤★★★★☆
弦が錆びる高湿度弾いた後に拭く+除湿★★★☆☆

冬のトラブル
#

症状原因対策緊急度
乾燥しすぎる加湿不足加湿器追加★★★★☆
楽器にひび極度の乾燥即座に加湿+専門家に相談★★★★★
静電気がひどい低湿度加湿+静電気防止スプレー★★☆☆☆
寒くて使えない暖房不足暖房追加★★★☆☆

春秋のトラブル
#

症状原因対策緊急度
温度変化が激しい季節の変わり目こまめな調整★★☆☆☆
楽器の調子が悪い温湿度変化調律・メンテナンス★★★☆☆
花粉が入る換気時の外気フィルター追加★★☆☆☆

まとめ:快適な防音室環境の作り方
#

最後に、環境対策の要点をまとめます。

絶対に必要な3点セット
#

  1. 換気設備

    • 最低限:窓用換気扇(5万円)
    • 推奨:専用換気扇(10万円)
    • 理想:ダクト式換気(15万円)
  2. 空調設備

    • 最低限:ポータブルエアコン(8万円)
    • 推奨:小型エアコン(15万円)
    • 理想:外部ダクト式(25万円)
  3. 温湿度管理

    • 除湿器:3万円
    • 加湿器:1.5万円
    • 温湿度計:2,000円

最低投資額:約15万円 推奨投資額:約27万円 理想投資額:約45万円

予算別おすすめプラン
#

10万円プラン(最低限)

  • 窓用換気扇:5万円
  • ポータブルエアコン:5万円
  • 温湿度計:2,000円

→ 小型防音室(1畳まで)で短時間使用なら何とかなる

25万円プラン(推奨)★おすすめ

  • 専用換気扇:10万円
  • 小型エアコン:12万円
  • 除湿器:3万円
  • 温湿度計:2,000円

→ 1.5-2畳防音室で快適に使える標準プラン

45万円プラン(理想)

  • ダクト式換気:15万円
  • 外部エアコン:25万円
  • 高性能除湿器:5万円
  • 記録式温湿度計:5,000円

→ プロ・セミプロ仕様。完璧な環境

環境管理の5原則
#

原則1:初期投資をケチらない 後から追加すると高くつく。最初から必要な設備を揃えるべき。

原則2:換気は命を守る 熱中症は命に関わる。換気設備は絶対に必須。

原則3:楽器を守るのは湿度管理 高額な楽器を守るには、数万円の除湿器・加湿器が必須。

原則4:数値で管理する 感覚ではなく、温湿度計で客観的に管理。

原則5:定期メンテナンスを習慣化 日常・週次・月次のメンテナンスで長く快適に使える。

最後に
#

防音室は「買ったら終わり」ではありません。

快適な環境を作るには

  • 適切な設備投資
  • こまめな環境管理
  • 定期的なメンテナンス

この3つが揃って初めて、本当に使える防音室になります。

環境対策の予算は、防音室本体の30%程度

これを目安に、トータルの予算計画を立てましょう。

「防音室100万円だから、環境対策に30万円」

このバランスで考えれば、後悔しない投資ができます。

暑さ・湿度の問題を解決して、一年中快適に音楽や配信を楽しんでください!

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