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吸音材か遮音材か迷う人へ|あなたの環境で“必要なのはどっち?”徹底ガイド

·5262 文字·11 分
防音の実用ガイド 吸音材 遮音材 防音対策 DIY 組み合わせ
sasisi344
著者
sasisi344
外の音が気になったりマイクの音質とかを気にするようになったので、防音に関する総合的な情報を集めているうちに、このサイトが生まれました。
目次

最初に結論:あなたの状況ならどちらが必要?
#

判断軸は3つだけ:騒音が「外から来る/外へ出る」なら遮音材、反響・こもり・作業音が気になるなら吸音材、多くの場合「組み合わせ」が必要。防音設備ゼロ層は「遮音→吸音」の順番が正解。既存の防音が不満層は「反射と透過のどちらを対処していないか」を再確認。


吸音材と遮音材の違い(抽象 → 具体)
#

抽象的な理解:役割の違い
#

吸音材:音エネルギーを「弱くする」

  • 音の波が材料の細かな孔に入り、空気との摩擦で熱に変換される
  • 室内の反響を減らし、音のこもりを解消する

遮音材:音エネルギーを「止める」

  • 材料の質量が音の波をブロックし、通り抜けを防ぐ
  • 外部の音が入らない、内部の音が外へ漏れない

具体的な材料例
#

吸音材の代表例

  • グラスウール:¥2,000〜5,000/㎡、吸音率90%以上、コスパ最良
  • ウレタンスポンジ:¥5,000〜10,000/㎡、施工が簡単、DIY向け
  • 布張り吸音パネル:¥8,000〜20,000/㎡、見た目が良い、インテリア性が高い
  • テンセル吸音材:¥10,000〜15,000/㎡、低音吸収が優秀、環境配慮型

遮音材の代表例

  • 石膏ボード:¥2,000〜3,000/㎡、Dr-15程度、基本の遮音材
  • 防音石膏ボード:¥4,000〜6,000/㎡、Dr-25程度、重量が1.5倍
  • 制振材(ダンピング材):¥3,000〜5,000/㎡、振動を抑制、Dr-35以上に対応
  • 鉛シート:¥15,000〜30,000/㎡、Dr-35以上、最高クラスの遮音性
  • 複合遮音材(防音マット):¥8,000〜15,000/㎡、Dr-30〜40、DIY向け

NG例:間違った使い方
#

NG例①:吸音材だけで外への漏れは止まらない

  • 壁に吸音パネルを貼っても、隣の部屋への音漏れは防げない
  • 吸音材は「反響を減らす」だけで、「音を通さない」効果はない

NG例②:遮音材だけだと室内の反響が悪化する

  • 遮音シートを使ったのに部屋が響いて話しづらい
  • 遮音材は「音をブロック」するだけで、「音を消す」効果はない

正しい理解

  • 吸音材:室内の反響・こもり対策
  • 遮音材:外部との音の出入り対策
  • 多くの場合、両者の組み合わせが必要

「防音ゼロ層」がまず優先すべき判断
#

防音対策をこれから始める方にとって、最小コストで「方向性を誤らない」ことが重要です。

手順1:どの方向に音が移動しているかを確認
#

音の移動方向を把握する

音の移動方向対処方法
外から入ってくる音遮音材が必要
外へ出ていく音遮音材が必要
室内で響く音吸音材が必要
室内でこもる音吸音材が必要

具体的な確認方法

  • テレワークの声が階段方向に抜ける → 遮音材
  • 配信の環境ノイズが気になる → 吸音材
  • 子供の足音・生活音対策 → 遮音材(床・壁)+ 吸音材(室内反響)

手順2:漏れ防止の基本形(壁・ドア・窓の弱点)
#

弱点部位の優先順位

  1. ドアの隙間:最も音が漏れやすい

    • 隙間テープで遮音(¥500〜1,000)
    • ドア下の隙間を塞ぐ(¥1,000〜2,000)
  2. :ガラスは音を通しやすい

    • 内窓を設置(¥30,000〜50,000/窓)
    • 防音カーテンで簡易対策(¥5,000〜10,000)
  3. :構造によって遮音性が異なる

    • 軽量鉄骨造:遮音性が低い
    • コンクリート造:遮音性が高い
  4. 天井・床:上下階への音漏れ

    • 床に遮音マット(¥3,000〜5,000/㎡)
    • 天井に吸音材(¥2,000〜5,000/㎡)

手順3:最低限の遮音材 → その後の吸音材(正しい順番)
#

正しい施工順番

STEP1:遮音材で音の出入りを防ぐ
  ↓
STEP2:吸音材で室内の反響を減らす

理由

  • 遮音材を先に施工しないと、吸音材だけでは音漏れが止まらない
  • 遮音材だけだと室内が響くので、その後に吸音材を追加

期待できる効果例

状況対策期待効果
テレワークの声が階段方向に抜けるドアの隙間対策(遮音)声の漏れが70%減少
配信の環境ノイズが気になる壁面に吸音パネル反響が80%減少
子供の足音・生活音対策床に遮音マット + 壁に吸音材下階への音漏れ50%減少、室内の響きも改善

「防音あり層」のよくある不満と原因
#

既に防音対策をしているのに効果が感じられない場合、原因を整理しましょう。

典型例と原因
#

典型例①:壁に吸音材を貼ったのに隣からの生活音が減らない

原因

  • 吸音材は「反射」を減らすだけで、「透過」を防げない
  • 隣の部屋からの音は「透過」なので、遮音材が必要

改善案

  • 既存の吸音材はそのまま
  • 壁に遮音シートを追加(¥3,000〜5,000/㎡)
  • または内窓を設置して二重構造にする

典型例②:遮音シートを使ったのに部屋が響いて話しづらい

原因

  • 遮音材は「透過」を防ぐだけで、「反射」を減らせない
  • 室内の音が壁で反射して響く

改善案

  • 既存の遮音シートはそのまま
  • 壁面に吸音パネルを追加(¥2,000〜5,000/㎡)
  • または天井に吸音材を設置

典型例③:ドアの隙間だけが抜け道になっている

原因

  • 壁や窓は対策したが、ドアの隙間を見落としている
  • 隙間から音が漏れると、他の対策の効果が半減する

改善案

  • ドアの隙間テープ(¥500〜1,000)
  • ドア下の隙間を塞ぐ(¥1,000〜2,000)
  • コストを上げずに効く「弱点特化」の方法

原因の整理:「反射」と「透過」のどちらを対処していないか
#

「反射」と「透過」の違い

現象対処方法材料
反射(室内で音が響く)吸音材グラスウール、ウレタンスポンジ
透過(音が壁を通り抜ける)遮音材石膏ボード、遮音シート

よくある間違い

  • 吸音材は「漏れ対策」には作用しない
  • 遮音材は「部屋の聴こえ方」に悪影響が出やすい

改善のポイント

  • すでにある防音材の役割を再評価
  • 足りないのは吸音か遮音のどちらか
  • コストを上げずに効く「弱点特化」の方法を選ぶ

3分でできる簡易チェック:あなたはどっち?
#

以下のチェック項目に答えて、必要な対策を判断しましょう。

チェック項目
#

① 音が「どこから聞こえ、どこへ漏れる」のか

  • 外から音が入ってくる(車の音、隣の部屋の声など)
  • 自分の声や音が外へ漏れる(テレワーク、配信、楽器など)
  • 室内で音が響く(話し声がこもる、作業音が響く)
  • 室内で音がこもる(音が聞こえにくい、反響が少なすぎる)

② 室内で話すと「響く or デッド」どちらか

  • 響く(話し声が反響して聞きづらい)
  • デッド(音が聞こえにくい、反響が少なすぎる)
  • 普通(特に問題なし)

③ 音量は大きいか小さいか

  • 大きい(楽器、大声、スピーカーなど)
  • 小さい(話し声、キーボード音など)
  • 中程度(テレビ、ゲームなど)

④ 夜間・早朝に問題が出るか

  • 夜間・早朝に特に気になる
  • 時間に関係なく気になる
  • 特に問題なし

判断形式
#

A:壁や窓からの侵入 → 遮音材

  • 外から音が入ってくる
  • 自分の声や音が外へ漏れる
  • 音量が大きい
  • 夜間・早朝に特に気になる

推奨対策

  • ドアの隙間対策(¥500〜1,000)
  • 窓に内窓を設置(¥30,000〜50,000/窓)
  • 壁に遮音シート(¥3,000〜5,000/㎡)

B:室内の反射・こもり → 吸音材

  • 室内で音が響く
  • 室内で音がこもる
  • 音量は小さい
  • 時間に関係なく気になる

推奨対策

  • 壁面に吸音パネル(¥2,000〜5,000/㎡)
  • 天井に吸音材(¥2,000〜5,000/㎡)
  • グラスウール + 不織布(¥2,500〜3,500/㎡)

C:楽器・配信 → 両方 + 弱点の部位対策

  • 外から音が入る + 室内で響く
  • 音量が大きい + 室内の反響が気になる
  • 複数の問題が同時にある

推奨対策

  • 遮音材で音の出入りを防ぐ
  • 吸音材で室内の反響を減らす
  • 弱点部位(ドア、窓、隙間)を重点的に対策

用途別の具体的な「正解パターン」
#

部位ごとに、最適な対策パターンをご紹介します。

#

パターン①:外へ漏れる → 遮音材 → 仕上げに薄い吸音パネル

[室内側]
  ↓
[吸音パネル 30mm](仕上げ用)
  ↓
[遮音シート 3mm]
  ↓
[既存の壁]
  ↓
[室外側]

材料例

  • 遮音シート:¥3,000〜5,000/㎡
  • 吸音パネル:¥2,000〜5,000/㎡
  • 合計:¥5,000〜10,000/㎡

効果

  • 音漏れが70%減少
  • 室内の反響も軽減

パターン②:室内の響き → 吸音パネルだけでOK

[室内側]
  ↓
[吸音パネル 50mm]
  ↓
[既存の壁]

材料例

  • グラスウール50mm + 不織布:¥2,500〜3,500/㎡
  • 布張り吸音パネル:¥8,000〜20,000/㎡

効果

  • 反響が80%減少
  • 音のこもりが解消

#

優先は遮音(内窓・防音カーテン)

パターン①:内窓を設置(本格的)

[既存の窓]
  ↓
[内窓(二重構造)]

材料例

  • 内窓:¥30,000〜50,000/窓
  • 遮音効果:Dr-25程度

効果

  • 外部音の侵入が70%減少
  • 内部の音漏れも70%減少

パターン②:防音カーテン(簡易的)

[既存の窓]
  ↓
[防音カーテン]

材料例

  • 防音カーテン:¥5,000〜10,000/窓
  • 遮音効果:Dr-10程度(限定的)

効果

  • 外部音の侵入が30%減少
  • コストパフォーマンスは中程度

反響には必要に応じて吸音

  • 窓からの反響が気になる場合
  • カーテンの内側に吸音材を設置(¥2,000〜5,000/㎡)

ドア
#

隙間処理(遮音)+最小限の吸音で声の響きを調整

パターン①:隙間対策(遮音)

[ドアの隙間]
  ↓
[隙間テープ]
  ↓
[ドア下の隙間を塞ぐ]

材料例

  • 隙間テープ:¥500〜1,000
  • ドア下の隙間対策:¥1,000〜2,000
  • 合計:¥1,500〜3,000

効果

  • 音漏れが50%減少

パターン②:ドアに吸音材を追加(反響対策)

[ドアの内側]
  ↓
[吸音パネル 30mm]

材料例

  • 吸音パネル:¥2,000〜5,000/枚

効果

  • 室内の反響が30%減少

天井・床
#

下階へは「重さのある遮音」が必須

パターン①:床に遮音マット(下階への音漏れ対策)

[床]
  ↓
[遮音マット 20mm]
  ↓
[既存の床材]

材料例

  • 遮音マット:¥3,000〜5,000/㎡
  • 遮音効果:Dr-20程度

効果

  • 下階への音漏れが50%減少

反響対策なら軽い吸音で十分

パターン②:天井に吸音材(反響対策)

[天井]
  ↓
[吸音パネル 50mm]

材料例

  • グラスウール50mm + 不織布:¥2,500〜3,500/㎡
  • 布張り吸音パネル:¥8,000〜20,000/㎡

効果

  • 天井からの反響が70%減少

予算別:最小費用で最も効果が出る組み合わせ
#

予算に応じて、最も効果が出る組み合わせをご紹介します。

3,000円台:ドアの隙間対策(遮音)+ 小型吸音パネルで反響処理
#

組み合わせ

  • ドアの隙間テープ:¥500〜1,000
  • ドア下の隙間対策:¥1,000〜2,000
  • 小型吸音パネル(1〜2枚):¥1,500〜2,000
  • 合計:¥3,000〜5,000

効果

  • 音漏れが50%減少
  • 室内の反響が30%減少

適した用途

  • テレワークの声漏れ対策
  • 配信の環境ノイズ軽減
  • 軽い楽器練習

1万円台:壁面に吸音 + 弱点部に遮音シート
#

組み合わせ

  • グラスウール50mm + 不織布(2㎡):¥5,000〜7,000
  • 遮音シート(ドア・窓周り):¥3,000〜5,000
  • 施工道具一式:¥2,000
  • 合計:¥10,000〜14,000

効果

  • 反響改善:80%減少
  • 漏れ軽減:40%減少
  • バランスの良い対策

適した用途

  • 配信環境の改善
  • 音楽制作の基礎対策
  • テレワークの本格対策

3万円台:天井・壁に吸音 + 窓を遮音(最優先)
#

組み合わせ

  • グラスウール50mm + 不織布(壁・天井 10㎡):¥25,000〜35,000
  • 内窓(1窓):¥30,000〜50,000
  • 遮音シート(ドア周り):¥3,000〜5,000
  • 合計:¥58,000〜90,000

※3万円台は「壁・天井のみ」の場合

壁・天井のみの組み合わせ(3万円台)

  • グラスウール50mm + 不織布(10㎡):¥25,000〜35,000
  • 遮音シート(弱点部):¥5,000
  • 合計:¥30,000〜40,000

効果

  • 反響改善:85%減少
  • 漏れ軽減:50%減少
  • 賃貸で失敗しない「最適解ゾーン」

適した用途

  • 本格的な配信環境
  • 音楽制作の基礎環境
  • テレワークの完全対策

最後に:吸音と遮音は対立ではなく「役割分担」
#

まとめ:正しい理解と実践の流れ
#

① まず「音の通り道」を把握

  • 外から入ってくる音 → 遮音材
  • 外へ出ていく音 → 遮音材
  • 室内で響く音 → 吸音材
  • 室内でこもる音 → 吸音材

② 次に「反響か漏れか」を判断

  • 反響が気になる → 吸音材
  • 漏れが気になる → 遮音材
  • 両方気になる → 組み合わせ

③ 最後に「吸音→遮音」の正しい順番で調整

  • 遮音材で音の出入りを防ぐ
  • 吸音材で室内の反響を減らす
  • 弱点部位(ドア、窓、隙間)を重点的に対策

初心者ほど吸音のみ/遮音のみのミスが多い
#

よくある間違い

  • 吸音材だけを貼って、音漏れが止まらない
  • 遮音シートだけを使って、室内が響く
  • ドアの隙間を見落として、他の対策の効果が半減

正しい理解

  • 吸音と遮音は「対立」ではなく「役割分担」
  • 目的に応じて、両者を組み合わせる
  • 弱点部位を重点的に対策することで、コストを抑えながら効果を最大化

実践のコツ
#

  1. 用途を明確にする → 反響か漏れか、どちらが優先か
  2. 予算を決める → ¥3,000〜40,000の範囲で選択
  3. 弱点部位を特定 → ドア、窓、隙間を重点的に対策
  4. 段階的に施工 → まず遮音、次に吸音
  5. 効果を確認 → 施工後、問題が残っていれば追加対策

吸音と遮音の違いを理解し、正しい順番で対策することで、最小コストで最大の効果を得られます。

正しい知識で、最適な防音環境を作りましょう!

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