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2026/6/10 JA

ピアノ・ギター弾き語り配信の防音設計|楽器音と声を同時に処理する

弾き語り配信は声と楽器音を同時に収音するため、ゲーム配信とは防音の考え方が異なります。ピアノとギターの音響特性の違いと、遮音・吸音の設計ポイントを解説します。

弾き語り配信は、声だけを扱うゲーム配信と違い、楽器音と声という2つの音源を同時に処理する必要があります。「声はクリアに録れているのに、ピアノやギターの音だけこもる」「楽器の音量に近隣から指摘を受けた」という悩みは、声中心の防音対策では解決しません。

この記事では、ピアノ・ギター弾き語り配信に特有の防音課題と、楽器の特性に合わせた設計のポイントを解説します。

弾き語り配信が「2音源処理」になる理由

ゲーム配信や雑談配信では、マイクが拾う音源は基本的に声1つです。一方、弾き語り配信では次の2つを同時に扱います。

  • : 中高音域中心、マイクに向かって発される指向性の強い音
  • 楽器音 : 楽器ごとに周波数帯域・指向性・音量が大きく異なる音

この2つは性質が違うため、声だけを基準にした吸音・遮音では片方が対策不足になりがちです。まずは自分が使う楽器がどちらの傾向を持つかを把握することが出発点です。

ピアノとギターで対策の優先度が変わる

楽器の種類によって、音の伝わり方が大きく異なります。

楽器主な音域伝わり方防音の優先度
アップライトピアノ(生音)低音〜中音床・壁を伝う固体伝搬音が強い振動対策が最優先
電子ピアノ(生音弱)中音中心(打鍵音・ペダル音)空気伝搬が中心反響対策が中心
アコースティックギター中音〜高音空気伝搬が中心反響・音漏れ対策
エレキギター(アンプ使用)中音〜高音アンプの音量次第で空気伝搬が強まる音量管理+反響対策

特にアップライトピアノの生音は、低音域の振動が床や壁を伝って隣接住戸に届きやすいのが特徴です。「音が漏れていないか」をマイクの収音だけで判断すると、近隣トラブルを見落とすことがあります。

パターン別:弾き語り配信の防音設計

電子ピアノ+ボーカルマイクの組み合わせ

電子ピアノの音をライン入力で配信に乗せる場合、部屋への音漏れは最小限です。ただし、ピアノ本体の打鍵音・ペダル音をボーカルマイクが拾ってしまうことがあります。

  • マイクとピアノの距離を離す、またはマイクの指向性を声側に絞る
  • ピアノ本体の下に防振マットを敷き、打鍵時の振動・タッチノイズを軽減する

アコースティックギター+ボーカルの組み合わせ

ギターと声を1本のマイクで同時に収音する場合、部屋の反響がそのまま音質に乗ります。ギターの胴鳴りと声の両方が反響すると、配信音声がこもって聴こえやすくなります。

  • ギターを構える位置の正面・側面に吸音パネルを設置する
  • マイクとの距離・角度を調整し、ギターと声のバランスを録音テストで確認する

声のみを扱う場合の吸音設置については、配信部屋の反響を消す吸音パネルの選び方と設置場所も参考にしてください。

アップライトピアノ生音メインの配信

生ピアノの音量・低音をそのまま配信する場合、もっとも対策範囲が広いパターンです。

  1. 振動対策 : ピアノの脚にインシュレーター(防振ゴム)を設置し、床への振動伝達を減らす
  2. 遮音対策 : 壁・床の遮音性能(D値)を確認し、不足する場合は防音室の導入を検討する
  3. 反響対策 : ピアノの背面(響板側)の壁に吸音材を設置し、音のこもりを軽減する

夜間に練習・配信する場合の振動対策の考え方は、夜間練習はどこまで許される?深夜でも楽器を弾くための防音室選びと「振動」の罠で詳しく解説しています。

マイクセッティングの考え方

弾き語り配信のマイク構成は、主に2パターンです。

  • 1本のマイクで声と楽器を同時収音 : セッティングが簡単な反面、声と楽器の音量バランスを部屋の音響でしか調整できません。吸音による反響処理が特に重要になります。
  • 声用・楽器用でマイクを分ける : それぞれの音量・音質を個別に調整できますが、楽器用マイクが拾う環境音(エアコン・PCファン)にも対策が必要になります。

マイク自体のノイズ・音割れ対策については、マイクの「音割れ・ノイズ」を防ぐ部屋づくりも参照してください。

部屋のスペースと楽器の置き方

楽器を置くスペースも防音設計に影響します。アップライトピアノやギターなど演奏スタイルに合わせた防音室のサイズ選びは、ユニット防音室のサイズと選び方:演奏スタイルに合わせた内寸確認法で確認できます。

ギター弾き語り程度であれば省スペースでも対応しやすいですが、楽器とマイクの距離を確保できるレイアウトを優先すると、吸音材を増やさなくても音質が改善するケースがあります。

まとめ

  • 弾き語り配信は声と楽器音の2音源処理 : 声だけを基準にした対策では片方が不足する
  • ピアノは振動対策、ギターは反響対策が優先 : 楽器の特性に合わせて対策の順序を決める
  • アップライトピアノの生音がメインなら対策範囲が最も広い : 振動・遮音・反響の3点を順に確認する
  • マイク構成(1本 or 複数)によって必要な吸音範囲が変わる : 録音テストをしながら調整する

楽器ごとの特性を理解したうえで、声の防音対策と組み合わせることが、弾き語り配信の音質改善への近道です。

KEYWORDS
#配信・実況#楽器演奏#吸音パネル#防音対策#DIY防音
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